2005/5/3 静岡国際
小林のラスト300mは44秒2と“範囲内”
大阪では1200mまでを上げられるか?
男子1500mで昨年、27年ぶりに日本記録を更新した小林史和(NTN)が、金栗記念選抜中長距離熊本大会、兵庫リレーカーニバル(800 m)、静岡国際と積極的なレースを展開している。「どんな試合でも記録を狙って、つねにレベルの高いレースをする」というのが、今季の基本方針。4月9日の金栗記念は3分42秒80、兵庫リレーカーニバルは1分50秒82の自己新、そして静岡国際が3分43秒88だった。
静岡は同じNTNのJ・ムワンギがペースメーカーを務めたが、思ったようなハイペースにできない。900 mで小林が前に出る展開に。静岡のペースは以下の通り。
|
04ナイトオブ |
スプリット |
05静岡 |
スプリット |
400 m |
57.1 |
57.1 |
58.8 |
58.8 |
800 m |
1:55.5 |
58.4 |
1:58.8 |
1:00.0 |
1200m |
2:53.7 |
58.2 |
2:59.7 |
1:00.9 |
1500m |
3:37.42 |
43.7 |
3:43.88 |
44.2 |
04ナイトオブアスレティックの計測は自体学・平田和光監督
「2人でガンガン行く作戦でした。風も強かったので」と、やや歯切れは悪いが、想定の範囲内という点だったということだろう。腿裏がケイレンしたことも、影響したのかもしれない。
評価が難しいが、ラスト300mが44秒2というのは、これまでのレースと同じ。
小林の場合、この部分はどんな展開になってもだいたい、このタイムである。昨年、今年と、1200mまでのタイムを上げることで、フィニッシュタイムを向上させようとしている。昨年はレースを重ねる毎に「ハイペースに慣れて」(小林)、1200mまでを上げることに成功した。2〜4月まで左膝の故障に苦しめられ、初レースが5月後半と出遅れたが、6〜7月の間に連戦してハイペースに“慣れて”行ったのである。
昨年のレースの1200m通過と、フィニッシュタイムは以下の通り。
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04ナイトオブ |
スプリット |
04ホクレン
3戦 |
スプリット |
04ホクレン
4戦 |
スプリット |
04ホクレン
5戦 |
スプリット |
04Euro
1戦 |
スプリット |
04Euro
2戦 |
|
05静岡 |
スプリット |
1200m |
2:53.7 |
58.2 |
02:58. |
|
2:55. |
|
2:55. |
|
2:57. |
|
3:00. |
|
2:59.7 |
1:00.9 |
1500m |
3:37.42 |
43.7 |
3:40.91 |
42.9 |
3:39.41 |
44.4 |
3:38.90 |
43.9 |
3:41.49 |
44.5 |
3:42.22 |
42.2 |
3:43.88 |
44.2 |
この冬は3月の日中対抗室内後に練習の中断はあったが、昨年に比べれば雲泥の差。駅伝を想定した長めのペース走はいっさいやらず、中距離的なスピードを意識した練習に取り組んだ。
静岡では1200m通過がそれほど速くなかったが、これが2分55秒を切るようになったとき、どうなるか。当初は静岡、大阪と日本記録更新も狙う予定だったが、若干、ハイペースへの“慣れ”に遅れているようだ。大阪で3分40秒を切るようだと、6月の日本選手権が楽しみになる。
春季サーキット&国際グランプリ大阪2005
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