2005/4/24 兵庫リレーカーニバル
畑山茂雄
最古の日本記録更新へ、課題は1投目
「立ち投げで50mを越えたので、60mは行くはずです」
走高跳の醍醐直幸が「試合の最初から正確な助走ができれば…」と言えば、男子円盤投の畑山茂雄(ゼンリン)も「1投目に55m80(5投目の優勝記録)が出ていれば…」と、同じような発言。畑山の場合はそれができれば、自己記録(57m32=日本歴代3位)は投げられる、あわよくば日本記録(60m22)もと意気込んでいる。
この日の試技内容は、以下の通り。
53m01−53m38−53m22−53m47−55m80−×
1投目の53m台を4投目まで引きずってしまっている。
「毎年同じことを言っていますが、1投目なんです。どうしても1投目の集中力がダメで、上手く表現ができません。どんなにいい状態を作っても、“記録を残しておこう”という投てきになってしまうんです。3回ファウルしてもいい、くらいに開き直らないとダメかもしれません」
日本選手相手には、もう4年間も負けていない。完全に第一人者。負けることはないだろうと思っても、どこかで勝ち続けることにこだわっているのかもしれない。その辺が、選手心理の難しいところか。
世界選手権のB標準は63m00で日本記録より3m近く高い。それでも、畑山のモチベーションは、決して低くない。
「日本記録を目標にしています。3月の沖縄合宿では、立ち投げで50mを越えました。それまでは47mがベスト。自分の中ではプラス10mと考えています。立ち投げで50m行けば、60mは近いはず」
調子が良くなって追い込んだ練習をすると、「体の節々に痛みが出る」という。その辺の見極めをしながら、いかに練習を継続するかが、畑山の日本記録への課題になりそうだ。
昨年、男子1500mの日本記録が更新され、オリンピック種目で最古の日本記録は1979年にマークされた男子円盤投となった。その点も含めて、陸連強化委員会の新投てき部長となった等々力信弘氏から、さっそく発破をかけられたという。男子円盤投の現状では、畑山に期待をするしかないのである。
春季サーキット&国際グランプリ大阪2005
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