2005/4/24 兵庫リレーカーニバル
醍醐直幸
1ランク上のレベルに到達
「2m30は遠いとは思っていません」
醍醐直幸(東京陸協)が、1ランク上のレベルに達したようだ。
2m15は3回目と危ない橋を渡ったが(これを落とすと比留間修吾に敗れて2位だった)、2m20を2回目にクリア。2m24は越えられなかったが、2位に10cm差をつけての優勝。
「最低で20、よければ24か27と考えていました。B標準は27ですが、初戦ですから…」
昨年は4月の今大会、6月のアジア・グランプリ3戦と2m15が続いた。しかし、2m15を繰り返し跳ぶなかで気づいたところがあり、それを夏場のトレーニングに取り入れ、10月の2m20台連発(2m20と2m23=自己新)につながった。
「この冬は練習内容や練習の流れを継続でき、上乗せができた。例年、足首周りなどケガも多かったのですが、それもなくて、いつもの冬より量的にもこなせました。久しぶりに春先も上手く来ていますね。今日も、ダメなりに上手くまとめられた跳躍でした」
まだ1試合だけなので結論づけるのは早計だが、昨年よりも5cmの“プラス”が見込めるなら、今シーズンは2m28も期待できることになる。低迷が続く男子走高跳界。2m28は2000年の吉田孝久(ミズノ)以来ということになる。
昨年、2m23の自己新を出した醍醐だが、高校2年時にはもう2m19を跳んでいた。大学1年時に2m21に記録を伸ばしたが、その後は記録的には停滞した。その状態を打ち破ったのが昨年で、さらに上乗せができているのが今の醍醐。2m30は1993年を最後に日本選手はクリアしていない。
「(2m30は)もちろん、遠いとは思っていません。高校時代から狙っている高さですが、もう、届くと思えるようになりました。そのためには、技術の安定が必要ですね。バネには自信がありますから、試合の最初から助走を合わせることができれば…」
若手にも2m20を跳ぶ選手が増えてきた男子走高跳。醍醐には、そのリーダー的な役割が期待されている。
春季サーキット&国際グランプリ大阪2005
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