2005/1/28 大阪国際女子マラソン前々日共同会見
会見出席日本選手7人中5人が
04年に何らかの種目で自己新をマーク
5000mは全員が04年に15分35秒以内
共同記者会見列席選手の顔触れを見ていて、あることに気づいた。マラソンでオリンピック、世界選手権に出た選手はいないものの、ほぼ全員が、この1年間で何らかの種目で自己新をマークするなど、好調なシーズンを送った選手なのだ。記者会見の最後に、ある記者から選手たちに挙手を求める質問が出た。
「この1年間で5000m・1万m・ハーフマラソンのいずれかで、自己記録を出した選手は挙手をお願いします」
「そのままで、この1年間で何らかのタイトルを取った選手は挙手をお願いします」
手を挙げなかった選手は、アテネ五輪1万m代表の弘山晴美(資生堂)だけだった。
会見翌日、各選手の2003年までの自己ベスト、2004年の各種目ベスト記録、2004年日本選手権の順位、2004年のタイトルなどを調べたのが、下の表である。
赤字は2004年に出た自己新記録
2003年までの自己ベスト 2004年記録 2004年日本選手権 その他 1500m 5000m 1万m ハーフマラソン マラソン 1500m 5000m 1万m ハーフマラソン マラソン 5000m 1万m 弘山晴美 4.11.10 15.03.67 31.22.72 1.09.41. 2.22.56. 15.25.70 31.34.08 2.31.07. 10位 3位 アテネ五輪1万m18位 1994 1998 1997 2001 2000 大南博美 15.27.14 31.50.89 1.09.41. 2.26.17. 15.20.75 31.55.32 1.08.45. 2.23.26. 4位 7位 札幌ハーフ優勝
ベルリン・マラソン2位1997 2000 2003 2003 大越一恵 15.20.94 31.24.00 1.10.11. 15.20.13 31.47.88 2.36.27. 15位 13位 DC1戦1万m優勝
全日本実業団1万m優勝2003 2003 2001 大山美樹 4.31.70 15.52.84 32.33.05 1.12.23. 15.42.66 32.17.19 1.09.54. 2.27.58. 17位 東日本実業団1万m優勝 1996 2002 2002 2003 小崎まり 15.12.76 31.46.57 1.09.33. 2.23.30. 15.12.77 31.47.47 2位 6位 DC第5戦5000m優勝、南部5000m優勝 2003 2003 2002 2003 斎藤由貴 4.18.73 15.28.11 31.49.29 15.29.60 31.41.49 1.09.43. 9位 5位 DC第2戦3000m優勝、世界ハーフ5位 2002 2003 2003 那須川瑞穂 4.16.24 15.47.01 1.11.58. 4.22.01 15.35.00 2.29.49. 2003 2002 2003
この表からわかるように日本選手権1万mは3・5〜7位と入賞車中半数が、今大会に出場する。札幌国際ハーフマラソンは優勝した大南博美以下、2位・斎藤由貴、3位・大山美樹と上位を独占。全日本実業団1万mも大越、小崎でワンツー。
年度末の日本30傑表(在日外国人選手を含む)も興味深い。5000mは会見に出た日本選手7人全員が15分35秒以内で30傑入り。1万mは弘山・斎藤・小崎・大越の順で7〜10位に並んだ。
年間を通じて好調だった代表格、大南博は次のように年間の状態を説明した。
「1年前の大阪国際女子マラソンは自分なりに満足できる結果。トラックでも日本選手権の5000m・1万mでしっかり走れて、そのスピードを生かして札幌ハーフで自己新を出せました。ベルリン・マラソン前のボルダー合宿で納得できる練習ができなかったのですが、それでもベルリンで自己新が出せた。それが、すごい自信になっています。駅伝はあまりよくありませんでしたが、自分の持っているスピードを今回のマラソンにつなげたいと思います。今回のマラソン練習で初めて、スピードと距離の両方を上手くこなせました。ベルリン以上の練習ができたので、自分としてすごく楽しみです」
唯一、マラソンの成績だけが、バラつきが見られる。それも、今レースの結果で、同じようなタイムが並びそうな気がする。そのくらい、各選手とも甲乙付けがたい力がありそうで、いい練習を積めてきたように感じられる。
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