2005/7/2 日本インカレ
1年生・佐分が高平を抑え優勝
日本選手権に続き
向かい風の自己新!
しかし、4×100 mRで負傷


 日本選手権に優勝した佐分慎弥(日体大)が自信を付けた。
 左隣の3レーンには、同じ世界選手権代表の高平慎士(順大)。日本選手権は高平が200 mに絞ったため、100 mの対戦成績は関東インカレでの高平1位と佐分3位。
「すごく意識しました。オリンピックに出てるし、すごく偉大な先輩。プレッシャーを感じました」
 しかし、得意のスタートで早くもリード。「あまり自信がない」という後半で高平に詰められることを本人は予想していたが、終盤も1m差を維持してフィニッシュ。追い込まれた、という感じはしなかった。言葉とは裏腹に、堂々とした走りだった。謙虚になる部分は謙虚になりつつも、どこかで自信となってプラスに働いていたに違いない。

 記録は10秒33。日本選手権の10秒40(−0.8)に続き、向かい風(1.3)のなかで自己記録を更新したのは評価が高い。だが、佐分にとっては世界選手権の標準記録が問題だった。
「B(10秒28)を狙っていましたが、運が良かったらA(10秒21)も狙おうと考えていました」
 すでに代表には決まっているが、標準記録を突破しないことには個人種目には出場できない。まして、A標準の朝原宣治(大阪ガス)も代表入りしているし、今後、末續慎吾(ミズノ)の追加代表入りもあるかもしれない。佐分はA標準を突破しないことには、個人種目出場は厳しい状況なのだ。
 南部記念も、授業の関係で出場できない。となると、4×100 mRに専念することになりそう。
「一番年下ですし、任されたところを頑張るだけ。(1走か3走しか空いていないとしたら)1走の方が得意でしょうか。向かい風のなかで10秒33なら、追い風だったらB標準に届いていたかもしれません」

 自身の走りの好感触に、終始、笑顔で応えていた佐分。だが、その3時間後、その表情は苦悶に覆われた。4×100 mR決勝の2走で再度、高平と対戦したが、3走にバトンを渡す直前に右大腿の内側に痛みが走った。3走にバトンを渡したが、明らかに減速していた。佐分は起き上がれず担架で医務室に運ばれた。
 日体大の水野増彦監督は「陥没がないし、力も入る。肉離れかどうかは、明日の様子を見ないとなんともいえない」と、慎重にコメントした。世界選手権の最終選考が1週間後に迫っている状況で、代表決定済み選手にアクシデントが発生してしまった。


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