2005/3/12 名古屋国際女子マラソン
前日共同会見
大島がマラソン練習に自信
渋井は余裕を持っての選考会クリアが目標か
大南敬はヒザ痛を克服できるか


「お城の周りで動きがあるのでは?」(渋井)
Q.<代表質問>いつから、どこで、どんな練習をして来られたのか、お教えください。
ティモフェエワ いつものマラソンと同じように、ロシア南部の○○○○○○という標高1650m(?)の都市で3週間、妹と一緒に走り込みました。そして、大会3週間前に黒海沿岸の街で、2週間の調整練習をして来ました。
渋井 1月から3月2日まで、昆明で合宿をしまして、距離走を、35kmを中心にやってきました。トラックの練習はあまり、やっていません。
大南敬 12月15日から1月終わりまで徳之島で、2月は昆明で合宿をして、距離走を中心に走り込んできました。
大島 年明けから3月頭まで、昆明で合宿をして、今年は後半のスタミナ切れを起こさないような練習をしてきました。
橋本 11月から国内で練習を始め、2月から1カ月間、昆明に行ってきました。股関節に不安があって、距離走中心の練習でした。
Q.<代表質問>名古屋のコースをどう感じていますか。それを踏まえ、明日のポイントはどこになりそうだと思っていますか。
ティモフェエワ 名古屋を走ったことはありませんが、これまでの記録を見ると、速いコースだと思います。今回も強い選手が多く出ますから、速い展開を予想しています。ポイントは、どのマラソンでもそうだと思いますが、30km以降が重要です。明日も30kmからがポイントとなるのではないでしょうか。
渋井 私も実際に走ったことはありませんが、過去の大会を見るとお城の周りで動きがあることが多いので、明日もそうなるのでは?
大南敬 走りやすくて、アップダウンもそれほどなくて、すごくいいコースだと思います。ポイントは、ここ2年間くらい25km前後でレースが動いているので、そこがポイントになるのかな、と思っています。
大島 いいイメージがあって、とても走りやすいと感じています。レースの流れが色々あると思うので、ポイントがどこかはわかりません。
橋本 記録の出やすいコースですが、私個人としては納得できる走りができていない大会です。ポイントは、走り始めてから見極めていきたいと思います。

「マラソンを始めた理由が、世界大会に出たかったから」(大島)
Q.<代表質問>ティモフェエワさんにはロシアの世界選手権選考基準がどうなっているのか、日本の4選手には世界選手権の代表残り4枠に入るためタイムや順位など、どんな目標設定をされているのかを、お聞きしたいと思います。
ティモフェエワ ロシアは昨年の10月から5月までの間に走った2回のタイムで、上位から5人を選ぶ方式です。私はまだ、自信の持てる記録を出せていません。今回、少なくとも2時間26分台で走っておきたい。速い選手が多いので、十分に狙える記録だと思います。
渋井 明日はとにかく、1番になることが目標。世界選手権をあまり意識しないで、自分らしい走りをすることを考えています。後半、スタミナ切れを起こさないよう、しっかり走りたい。
大南敬 左ヒザに不安がありますが、その痛みをどこまで我慢して走れるか。その中で自分が…自分を………自分でしっかりレースに集中して、精一杯、最後まで走れるようにしたい。
大島 マラソンを始めたのが、世界大会に出たいという思いからでした。今回、世界選手権代表に選んでもらえる順番とタイムで走りたい。
橋本 2時間26分を切って、インパクトのある走りをしたいです。
Q.渋井選手は昨年のベルリン(日本記録)と比べて、体調はどうですか。
渋井 よくわかりません。ハナ(水)が出ています。無意識のうちに。あまり、問題はないと思います。たぶん。
Q.練習内容は、ベルリンと今回は違っていますか。
渋井 練習期間が短いですね。体をつくらずに距離走をやった感じで。スピード練習もあまりやっていないし、不安だらけなんですが、その中でもしっかり走れれば、今後の自信になると思って、明日は走ります。

「いい意味で、昨年勝てなかったことがプラスになっています」(大島)
「もう1回名古屋でと思って1年間頑張ってきた成果を確認したい」(橋本)

Q.気象コンディション次第だとは思いますが、入りの5kmと、最終的なフィニッシュタイムは、どのくらいを設定されていますか。
ティモフェエワ 序盤は先頭集団で走りたいと思っています。タイムは先ほど言ったように、少なくとも2時間26分台を目指したい。
渋井 この大会は風が強いとか、走る前からビビらされていますが、あまり気にせずに行きます。ペースメーカーの設定が何分かによりますが、遅かったら自分で行くし、速かったらついていかないかもしれません。
大南敬 先頭集団の中でレースをします。設定タイムは考えていません。
大島 風が強くなると聞きましたが、前に走った2回はあまり、風の強い名古屋を経験していないので…。目標としては、2時間23分くらいで走れればいいと思います。
橋本 目標タイムは2時間26分を切ること。後半、上がる形のレースができればいいと思っています。
Q.渋井さんは実は、すごい記録を出そうと密かに狙っているのでは?
渋井 すいません! 何も考えていません。
Q.先ほど言われたペースメーカーの速い遅いは、数字で判断するのか、感覚で判断するのか、どちらでしょう。
渋井 走りの感覚、リズムです。
Q.昨年、名古屋を走った3人にお聞きします。オリンピックがかかっていた前回と、気持ちの上で違いがありますか。また、去年は結果が良くありませんでしたが、そのレースの反省が明日へのプラスになっていますか。
大南敬 去年もヒザの痛みと闘いながらでしたし、1年経った今年も同じ状況で、レースに対する不安も同じです。去年のレースから1年間、治す努力はしてきましたが、治らずにここまで来てしまって、また同じ左ヒザの痛みと闘うことになってしまいました。色々やってきましたが、成果という点ではあまり出なかった1年間でした。
大島 去年、トップで行けそうかな、というところで、行けませんでした。悔しさということではありませんが、去年よりも勝ちたい気持ちが強くなっています。精神的にきついことに耐えられるようになったというか、きつい練習も乗り越えられた。いい意味で、勝てなかったことが今回、自分の中でプラスになっています。
橋本 去年も一昨年に続いて、納得できない走りでした。“もう1回名古屋で”と思ったのですが、ゴールしたときにそこまで思ったのは、マラソンに限らず初めてでした。そう思って1年間、生活と競技への取り組みをしてきました。その1年間がどう結びつくのかわかりませんが、成長している自分を確認できればと思います。

※ペースメーカーのタイムは明日決定
 記者会見に先立ち陸連から、ペースメーカーの設定タイムは明日の朝10時に、気象状況を見て決定される旨、発表があった。


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