2005/12/31 ニューイヤー駅伝前日
2区に三津谷、3区にワンジル
トヨタ自動車九州はどこまで逃げられるか?


 前半はトヨタ自動車九州がトップを走るのではないかと、ほとんどの関係者が予測している。
 三津谷と同期、入社4年目の植木大道を1区に起用してきた。12月3日に1万mで28分27秒94を記録した成長株。記録を出した直後は1区起用に慎重な口ぶりの森下広一監督だったが、「練習でも引っ張るなど、いい状態を見せています」と、その後の感触もいいことで1区起用を決断した。
 植木が集団で走ってくれれば、その後が楽に展開できる。
「三津谷に前半はゆっくりさせたい。あまり早くから攻めていくと、後半でバネが切れてしまう可能性もあります。甲佐10マイルでも、出たのは最後の直線でしたから」
 前半を抑えるといっても、最後にはトップか、それに近い位置にまで上がることを前提にした話。
「三津谷で前の方に出られたら、サムが1人旅をできます。なんとか、4区までトップで行きたい」

 コニカミノルタの酒井勝充監督は、「いつものように4区でトップに立ちたい」と言う。コニカミノルタの4区はムツリで、40〜50秒差を逆転できるだろう。
 しかし、3区では1万m26分41秒75のワンジルに1分近い差は覚悟しないといけない。2区終了時点で20秒リードし、3区で逆転されても40秒差にとどめる。4区でトップの交代劇があるのか、5区以降にずれ込むのか。2区終了時点の秒差が1つの目安となる。

 もう1つの優勝候補、中国電力・坂口監督は「5区で20秒差以内なら」と、6・7区での逆転に望みを託す。これは、トヨタ自動車九州よりもコニカミノルタを意識しての発言だが、中国電力とトヨタ自動車九州のタイム差は……と、この辺まで想定すると、複雑になりすぎる。いくら展開を考えても、各選手の体調まで正確に把握するのは無理。明日のレースを待つのが一番だ。


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