2005/5/13 関東インカレ2日目
女子やり投は中野が54m72
大会新&
今季2度目のセカンド記録更新
日本選手権の新旧対決にはずみ…のはず


 女子やり投は学生記録(55m62)保持者の中野美沙(筑波大院2)が、54m72の大会新で2位に3m近い差をつけた。前半は48m台が3回続いて周囲をおやっ? と思わせたが、4回目に兵庫リレーカーニバルに続いて“自己2番目記録”をマークした。
「4投目の前に大山(圭悟)先生からアドバイスをもらって、体を乗せるイメージに助走を直しました。この辺(おへその辺り)から乗って行くイメージです。進む速さにも影響しますが、そこができていないと構えたところから投げで力が入りません。助走で乗っていると、主観的ですが、力が加えられます。そのアドバイスをバッチリ生かせた結果でした」

 これで、兵庫リレーカーニバル(54m01)、松任の日本選抜石川大会(50m65)に続き3連勝。日本リストも1位で、現時点では日本選手権でも優勝候補の一番手。昨年優勝の山本晴美(長野市体協)や、筑波大の先輩である小島裕子(白梅高教)との新旧対決に挑む。
「そういった方たちを目標にやってきたので、勝負できればいいなと思っています。それよりも、もうちょっと自分の目指す投げに近づいていきたい」
 控えめな言い方で、勝敗よりも自身の投げを追求したいことをアピールした。
 昨年はジュニアだった3選手、海老原有希(国士大2年)・松本百子(口加高3年)・吉田恵美可(京産大2年)が54m台のジュニア記録や高校記録をマーク。学生記録の中野を含め、新記録をマークした若手4選手が注目を集めた。その中から一歩リードした形だが「いつもヒヤヒヤしています」と、油断する素振りはない。

 関東インカレでは5投目に52m31を投げているが、兵庫では50mオーバーが1回だけ、石川でも2番目の記録は46m台と試技内容に大きな差があった。「兵庫あたりまで冬期練習のつもりで量を追っていた」(中野)というのが原因のようにも思われたが、本人は不満を感じている部分。
「今日は最低ラインが48mでした。それが上がっていけば、その日のベスト記録も上がっていくと思うんです。せめて、最低ラインが50mになれば…」
 単純に2mをプラスしたら56m台。中野自身は特に何mと決めずに、自己記録を更新していくことを目指している。ただ、「ユニバーシアードの選考に絡めるくらいに」と、国際舞台への意欲は持っている。
 03年と01年のユニバーシアードはアジア開催ということもあり、レベルが下がった種目も多かった。その前の99年マヨルカ大会が参考になると思われるが、そのときの6位記録は56m50、8位は56m14(学連が正式に発表した基準ではない)。
 客観的に見た場合、56〜58mを目標にしてもらいたいポジションの選手である。


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