2005/10/9 シカゴ・マラソン
男子は最初の5kmが15分34秒
今年もいい加減だったペースメーカー
男子の最初の5kmは15分34秒と、予定のペースメイクよりも40秒も遅かった男子。風向きの影響などもあるのだろうが、明らかに遅すぎた。15分5秒〜10秒で入る予定だった第2集団の予定ペースよりも遅く、その結果、渡辺真一(山陽特殊製鋼)や地元アメリカのカルペッパー、「2時間9分くらいが目標」とレース前に話していたパブロ・オルメド(メキシコ)らを含む大集団となった。
ダニエル・ジェンガ(ヤクルト)は「心配していたことが現実になってしまいました。あそこの5kmが14分台、あるいは15分台ヒト桁で入っていれば、今日、間違いなく2時間6分台が出ました」と、残念がる。
5kmからは一気にペースが上がり、次の5kmは14分53秒。昨年は最初の5kmが14分23秒と今回とは逆に速すぎた。なおかつ、1マイル毎にペースが乱高下(レースディレクターが「上げろ」と指示をすると上げすぎ、「下げろ」と言うと下げすぎた)。記録を狙うのに支障を来すことになった。(昨年の記事:かつてなかったペースの乱高下)
その反省から、ルット(ケニア)の代理人は、昨年とは違うペースメーカーを連れてきたと言われていた。結果的には今年も失敗したわけだが、ジェンガによると昨年のような1マイル毎の大幅な上げ下げはなかったようだ。
5kmを過ぎてペースが上がったため、渡辺とカルペッパーは先頭集団から離れ、予定通りに第2集団を形成。しかし、肝心のペースメーカーがそのまま先頭集団に残って、渡辺たちを引っ張らない。カルペッパーは1万mに27分33秒93の記録を持ち、地元アメリカが期待する選手なのに、である。
渡辺によれば、ジェスチャーで合図をして、交替で先頭を引っ張り合ったという。ペースメーカーの選手は15kmになってやっと、本来の第2集団に来てレースを引っ張ったが、20km付近で後退してしまった。予定では25〜30kmまで走る予定だったのだ。
女子はカスター(アメリカ)が中間点を1時間08分00秒〜1時間09分00秒の予定で通過するはずだったが、1時間09分16秒とやや後れた。逆に、1時間10分00秒〜1時間10分30秒の予定だったトメスク(ルーマニア)が、それに付いてきた。というか、最初の5kmではわずかだがトメスクと千葉真子(豊田自動織機)の方が前にいたのである。
「予定をそれほど変えたわけではなかった」と、レース後のカスター。こちらは、風やレース展開など、想定範囲内の違いだったようだ。
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