2004/4/25 兵庫リレーカーニバル
羽鳥がA標準突破、自己新も続出
橋本が初1万m日本歴代2位の31分53秒57

 女子1万mは福士加代子(ワコール)が引っ張る先頭集団が、福士、ワンジク(パナソニックモバイル)、羽鳥智子(第一生命)、野口みずき(グローバリー)の4人。その4人から徐々に引き離されていったが、第2集団を引っ張っていたのが橋本歩(三井住友海上)だった。ロードの10kmは高校3年時の全国都道府県対抗女子駅伝のアンカーと、今年3月の松江での10km(33分16秒=1位)と2回経験しているが、トラックでは今回が初めて。
 ラストに強い市川良子(テレビ朝日)を引き離すことに成功したのが功を奏し、ラスト勝負でも先輩の大平美樹(三井住友海上)と小崎まり(ノーリツ)に競り勝って、31分53秒57の5位でフィニッシュした。この記録は昨年、斉藤由貴(第一生命)がマークした31分49秒29に次いで、初1万mの日本歴代2位になる。
 本当の狙いはオリンピックA標準の31分45秒00だったようだが、最低限の目標である日本選手権の参加標準記録はクリア。どうやら、日本選手権で“一発”を狙っているようだ。

 3位の羽鳥が31分15秒34と、2年ぶりのトラックレースでA標準を突破。
「初めから先頭に付いていくつもりでした。今回失敗しても、東京選手権と東日本実業団と2度のチャンスがありましたから、失敗してもと、積極的に行きました」
 一昨年12月の全日本実業団対抗女子駅伝3区では、福士と後ろにいた羽鳥の脚が接触して、福士が転倒。福士は長期治療をすることになったが、この日のレース後に直接謝罪(すでに、公式ルートで謝罪はしてあった)。胸のつかえも取れたようだ。
 4位の野口も自己新で、6位の大平も初の31分台。
 7位の小崎は昨年の世界選手権マラソン補欠で、日本選手権5000m優勝者。マラソンでは選考会に何度もエントリーしながら、最終的に一度もスタートラインに立てなかったが、31分台と自己記録に10秒ちょっとと迫り、トラックの五輪代表候補であることをアピール。8位の大南博美(UFJ銀行)は自己記録に迫り、来年の世界選手権マラソンの姉妹代表実現に向け、好スタートを切った。

春季サーキット2004
寺田的陸上競技WEBトップ