2004/10/16 箱根駅伝予選会
日本人トップは専大1年生・座間
初20kmで59分52秒
ゴールデン世代に有望選手が出現


成績は西條さん箱根駅伝関係データ
■日本人トップとレース展開
「最初から行けるんじゃないかと思っていました。この1週間、とても充実した練習が積めて体調も良くかったんです。初めての20kmですが、監督の練習がとても自分に合っていて、それが自信になって60分ヒト桁か、切るくらいは出せると感じていました。
 最初の5kmは抑えて行けという指示でした。10kmから仕掛けていって、11kmくらいではもう、1人になって気持ちよく走っていました。手元では10kmが30分13秒、15kmが44分45秒の通過でした」

■練習について
「夏には40km走を1本、30km走も何本かやっています。監督も20kmを走りきることに主眼を置いてメニューを組んでいるようです。それでも、抜くときは抜いてメリハリを付けています。体調がよくなかったら練習量を落として。自分は練習を追い込んで続けると、疲れが残ってガタッと走れなくなるんでしょう。今は走るときは走って、休むときは休んで、レース本番は100%が出せるようになっています」

■強豪選手の多い学年
「自分より上の選手が、数え切れないくらいにいっぱいいます。関東インカレは4月にヒザの腸けい靱帯を故障して戦える状態ではありませんでした。(5000mで優勝した東海大・伊達秀晃を見て)4年後は見ていろよ、という気持ちになりました。トラックでは対戦できませんでしたが、高校駅伝では伊達と洛南の松岡(佑起・順大)と競り合うことができたんです。自分が劣っているとは思いませんでしたし、大学という違うステージに立ったら戦っていけると、ひるんではいませんでした」
◇昨年の高校駅伝1区の成績
1〜4位はケニア人留学生
5)28分54秒 上野裕一郎(佐久長聖高→中大)
6)29分30秒 北村 聡(西脇工高→日体大)
7)29分34秒 松岡佑起(洛南高→順大)
8)29分43秒 井村光孝(豊川工高→★★)
9)29分44秒 伊達秀晃(大牟田高→東海大)
10)29分45秒 座間マボロベネディック(藤沢翔陵→専大)
11)29分56秒 山口浩一(白石高→★★)


◆ベスト記録
5000m 14分19秒??(高校2年時)
1万m 29分26秒61(9月26日の日体大記録会)
10km  29分40秒(高校3年時の関東高校駅伝1区区間2位)
1500m 4分13秒??(中学3年時)
 ※練習の2000mインターバルの途中計時で4分00秒

◆生い立ち、走り始めたきっかけなど
 父親が日本人、母親がフィリピン人。ベネディックはキリスト教の聖人の名前、マボロが母方の姓。生まれはフィリピンで、小学校1年から平塚市、中学2年時から相模原市に。平塚市の小学校・中学校を経て、藤沢翔陵に進学。「両親が陸上競技の選手だったのでなく、小さい頃から体を動かすのが好きで、中学の先生に走ってみないかと誘われたのがきっかけです。走るのが楽しかった」

◆藤沢翔陵高つながり
 今季から専大の監督となった加藤覚監督も藤沢翔陵高(当時、藤沢商高)出身で、1979年のインターハイ5000m優勝者。専大、日産自動車と競技を続け、ダイエーではコーチ兼選手。母校の専大で3年間コーチを務め、今季から監督に昇格した。「高校の恩師が一緒なので、スカウトもスムーズに進んだ」と加藤監督。
 座間が尊敬するのは同高の先輩で、神奈川大キャプテンを務め現在は日産自動車の下里和義だという。「メリハリをつける練習のパターンを下里さんから教わった」(座間)という。

■今後の目標、箱根駅伝で走りたい区間など
「次の記録会で(1万m)28分台を出したいです。箱根駅伝は平塚で育ったので3区を走りたいのですが、チームの中の役割を果たしたい。(いずれは)学生ナンバーワンになりたいと思っています。そのためには箱根に優勝すること。大学4年生になったとき、このチームには勝てないだろう、というくらいのチームにしたい」

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