2005/1/3 箱根駅伝
異常だった今年の“山”
B区間1位から1分以内に10チームの大接戦

 6区の上位7チームの順位変動なし、ということにも驚かされたが、もっとビックリしたことがあった。区間1位の野村俊輔(中大)から区間10位の石田和也(東海大)まで42秒の差しかなかったのだ(1時間00分01秒と1時間00分43秒)。11位の帝京大・黒木文太も1時間01分00秒で、区間1位から1分の間に10チームが雪崩れ込んだことになる。だから、順位変動が少なかったわけであるが。しかし、いくらタイム差が登りと比較してつきにくい6区でも、1分以内に10チームというのは異常ではないか。
 6区での区間1位から1分以内のチーム数を、これも箱根駅伝(B・B MOOK)で、第1回大会からの全大会を調べてみた。それが、下の表である。

 1970年より前は、戦前に1度だけ3校という例があるが、それ以外は0〜2校の間に収まっている。要するに、力の差が大きかった時代ということ。1970年以降はちょっとずつ増えてはいるが、スペシャリストが出現することも多く、平地ほどは接戦とならないようだ。1分以内に0校、つまり区間2位に1分以上差をつけた選手名を付記したが、谷口浩美(日体大)以下、下りで名を馳せた予想通りの選手がリストアップされた。
 それにしても、過去最多で6人(1994年)だったのが、今回は10人である。その理由は野村自身が次のように話している。
「60分を切る選手は、そんなに多くないんです。自分は58分30秒が最低限の目標でした。最低でも区間2位に1分半の差をつけるつもりでしたから」
 確かにその通りだが、今年の6区が野村以外に見るべき選手がいなかった、ということも言える。

区間1位から1分以内差の選手数 区間1位 大学
2005 10    
2004 0 野村俊輔 中大
2003 0 野村俊輔 中大
2002 2    
2001 0 金子宣隆 大東大
2000 2    
1999 0 中沢 晃 神奈川大
1998 1    
1997 3    
1996 5    
1995 4    
1994 6    
1993 1    
1992 3    
1991 5    
1990 0 島嵜貴之 大東大
1989 3    
1988 0 仲村 明 順大
1987 2    
1986 4    
1985 3    
1984 3    
1983 0 谷口浩美 日体大
1982 0 谷口浩美 日体大
1981 2    
1980 1    
1979 2    
1978 2    
1977 0 塩塚秀夫 日体大
1976 0 塩塚秀夫 日体大
1975 1    
1974 1    
1973 2    
1972 2    
1971 2    
1970 5    
1969 1    
1968 2    
1967 1    
1966 0 白井 省 中大
1965 1    
1964 1    
1963 0 奥貫 博 日大
1962 2    
1961 1    
1960 0 作田誠一 中大
1959 0 黒川澄夫 早大
1958 0 築地美孝 東教大
1957 2    
1956 2    
1955 0 相良 豊 日大
1954 2    
1953 1    
1952 1    
1951 0 田辺定明 中大
1950 0 田辺定明 中大
1949 2    
1948 1    
1947 1    
1946      
1945      
1944      
1943 0    
1942      
1941      
1940 1    
1939 0    
1938 1    
1937 0    
1936 0    
1935 1    
1934 0    
1933 0    
1932 0    
1931 0    
1930 3    
1929 1    
1928 1    
1927 0    
1926 0    
1925 0    
1924 0    
1923 0    
1922 1    
1921 0    
1920 0    

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