2003/8/21 世界選手権パリ
朝原、末續、福士、高野コーチの4人が共同会見

 午後3時から室伏広治(ミズノ)、3時30分から朝原宣治(大阪ガス)、末續慎吾(ミズノ)、福士加代子(ワコール)、高野進コーチの4人が共同記者会見に臨んだ。実際には全体で1つの会見で、各選手への質問が交互に出されたが、ここではわかりやすくするために選手ごとにコメントをまとめて紹介する。

B高野進コーチ
昨年11月からの合宿が奏功
「チームとしては過去、最も期待できる状態と言っていい」

高野コーチ 日本でも何回か合宿し、フランクフルトでも合宿し、(直前の)個々のトライアルも考えていましたが、フランクフルトでバトンパスと個々の調整が無事にできました。私が担当するようになって6年目ですが、過去最高の状態でしょう。パスワークは一番やってきましたし、個人の調整でも故障もなく、体調的にもいい。リレーと個人、ここまでは上手く調整できたと思う。これからは個人の問題。(試合で記録を出すための)集中力がどうか。
 練習での見た目の動きの良さや、ムードなどを総括して、一番いいと思う。朝原君と末續の柱となる2人が意気消沈していると全体も沈んでしまうのですが、2人が元気にやっているので、他のメンバーも意欲的になります。レースを楽しみに迎えられます。チームとしては過去、最も期待できると言っていいでしょう。
Q.これまでと違った取り組みがあったのでしょうか?
高野コーチ 去年(アジア大会)が最悪でした。時期的な部分としては、今大会に向けて昨年の11月から4×100 mRと4×400 mRの選抜メンバーの合宿を1カ月毎に行い、その中からメンバーが絞られてきた。そのため、各選手の特徴やトレーニング経過を把握しやすかったし、チームとしての意識もしっかりしている。日本選手権(6月6〜8日)でメンバーの大半が決められたので、その後の試合、トレーニングで準備がしっかりできた。
Q.日本を出発前は38秒2を目標とされていましたが、その数字が変わってきましたか?
高野コーチ 37秒台という希望もありますが、目標としては38秒2です。(出発直前の)富士北麓で38秒81でしたから、0.2秒ずつバトンパス(3箇所)とコンディションを上げることで縮めれば、出せない記録ではない。38秒2を出して全体の中で3位に入れればいいのですが、3番になるか4番になるか5番になるかは相手次第。とにかく38秒2を出せば合格ラインと思っています。
Q.4×400 mRについては?
高野コーチ その年の記録で補欠も含めた5人全員が45秒台を出したのは、これも過去最もいいケース。明日(22日)、個人種目に出ないグループの体調をチェックして、明後日が400 mの予選。オーダー(走順)は先行型にします。前半から先頭集団に食らいついていくのが狙いです。1走にエースか準エースを持ってきます。タイムは2分台と言いたいところですが、ここ数年3分1秒が切れていません。まずは日本記録(3分00秒76)を上回るあたりを出せればと思います。


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