2003/8/21 世界選手権パリ
朝原、末續、福士、高野コーチの4人が共同会見
午後3時から室伏広治(ミズノ)、3時30分から朝原宣治(大阪ガス)、末續慎吾(ミズノ)、福士加代子(ワコール)、高野進コーチの4人が共同記者会見に臨んだ。実際には全体で1つの会見で、各選手への質問が交互に出されたが、ここではわかりやすくするために選手ごとにコメントをまとめて紹介する。
C福士加代子
自然体で昨年のアジア大会以上の練習
「たぶん、今が一番良いです。自分の中で攻められるレースをします」
福士 体調もいいので、明後日(1万mを)走ります。元気に走ります。
Q.今回も孫(英傑・中国=昨年のアジア大会5000m&1万m金メダル)さんが出ますが、アジア大会のときに切り換えの練習も必要と言っていましたが。
福士 夢の中ではよく切り換えていますが、実戦でできるかどうかはわかりません。やりたいな、くらいには…。練習も完璧ではありませんが、やりました。走っている最中に急激にペースを上げたり、単純なことです。
Q.故障があって、日本選手権も完全な状態ではなかったと思いますが、そのときと比べるとどのくらいよくなっていますか。また、釜山のアジア大会と比べてどうですか。
福士 よいです、釜山よりも。たぶん、今が一番良いです。
Q.日本選手権とは?
福士 うーん、もっといい感じですね。
Q.ラドクリフ(英国)が出ず、スローな展開となる可能性も高いと思うのですが、そうなったときにどう、対応しますか。
福士 攻めるレースをします。自分の中で攻められるレースです。
Q.ライバルは?
福士 特に考えていません。
Q.練習でもう1人の自分に勝ちたい、と話していましたが?
福士 勝てた日もあれば、負けた日もあります。ぼちぼちです。(本番では)勝つ気はありますが、やってみないとわからないところもあります。
永山忠幸監督コメント
「調子がいいかどうかは、結果が出て初めてわかること。自然体で戦うために、自然体で練習を上げてきました。世界選手権ですから、それなりにハードだったと思います。自然体の中で、アジア大会前よりも質は上げられた練習でした。量は上げていません。福士も量的な練習は好みませんから。
日本選手権に不完全な状態でも勝てて、奢りが出たところがありました。その後のヨーロッパで3000mを走ってビリとなり、5000mでも15分00秒くらいと思っていたら15分09秒。後半までスピードが持ちませんでした。
ヨーロッパ遠征は福士の思っている世界選手権と、私の思っている世界選手権の目線を合わすのが目的でした。世界選手権の5000m・1万mのメンバーがほとんど出ていましたから、いいイメージができたと思います。それがボルダーの(いい)練習につながって、精神的にもいい状態になれたと思います。
ハイペースになる根拠があるわけではなくて、ハイペースにならないと得る物が少ないということなんです。(スローペースのごちゃごちゃしたレースを)経験するのもまったく役に立たないわけではありませんが、人にレースをさせるのでなく、いつも自分でレースをつくるのが理想なんです。それに、この大会も通過点です。どれが最高峰の大会と決めていません。
ラドクリフが強いとか、エチオピアが強いとか、我々は考えていません。自然体の練習をして、それをどれだけ高いレベルでレースで表現できるか。負けてもそれなりの記録を出せれば、次につながります。完全燃焼しないで、次につながるレースをできればと思います」
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