2003/8/20 世界選手権
日本選手、続々パリ入りC
野口、ハイペースを希望?
「質は大阪のときと同じくらいで、量は多くできた」

 野口みずき(グローバリー)は18:05着のエールフランス便で、サンモリッツからチューリッヒ経由でパリ入りした。
「“よしっ”ていう感じです。まだ、(パリは)畑しか見ていませんが、パリジェンヌになったつもりで、走りたいと思います。目標は、日本人トップでメダルを取ることです。(練習の)質は大阪のときと同じくらいで、量は多くできたと思います。練習の消化具合は順調ですから、あとは試合までにどれだけ体調を上げられるかです」

 世界ハーフマラソン選手権は何度となく経験しているが、気持ちの高まり方は明らかに違うという。
「やはりレースがでっかいですから。夏場の大きな試合でどこまで行けるか不安半分、期待半分です。ハーフでは“勢い”で先頭に立つこともありますが、今回は何が起こるかわからないマラソン。落ち着いていきたいと思います。でも、最後は本能ですね」

 レース展開について、「デレバ(ケニア)がハイペースで前半から飛ばす場合と、前半はそれほどでもないが、終盤でザハロワ(ロシア)との粘り合いになるのとでは、どちらが走りやすいか」という質問が出された。
「……どっちでしょう。ヌデレバ・タイプで、前半から行く方でしょうか。でも、どんなペースにも対応できるようにしたいですね」

 今回、初めて実施したサンモリッツでは、距離走のコースに「タイムを追いたかったので」(広瀬コーチ)と、起伏の比較的少ないコースを選んだという。もちろん、朝練習などでは逆に山道を走っていて、アップダウン対策に抜かりがあるわけではない。速いペースになったときも対応できる準備をしてきたということ。
 そうはいっても、野口自身は「スタミナ重視でやってきた」と言うくらい、量的にも自信をもった練習内容だった。「どちらが走りやすいか?」の質問に対しても即答できたわけではない。安易に“野口がハイペースを希望した”と断定する書き方はできないのである。


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