2003/8/28 世界選手権6日目
末續、日本人初の200 mファイナリストに
準決勝レース後のコメント

「あとは自分にどのくらいエネルギーがあるか」


(ガッツポーズをしながら)「こっからなんで。あとは自分にどれくらいエネルギーがあるか、ですね。ちょっと前半、バランスを崩していましたが、明日、修正できれば…。
(スタートが少し遅れたのは)緊張していたんじゃないですかね。フライングがすごく厳しいので。若干遅れ気味でした。
 2年前、みなさんにここ(ミックスドゾーン)で約束したことを果たしました。
(決勝のs)僕以外はもしかして、ですか(黒人ですか)。目立つから、いいですね。明日も頑張ります」


高野進コーチ・コメント
「決勝は変な欲を出さないことです。自動化された動きをするだけ。金メダルとなるか、大健闘となるか、惨敗となるか、わかりません」

「できは、なかなかよかったですよ。200 mは過去、誰も決勝に残っていません。20秒1の力を持っていた伊東(浩司・前アジア記録保持者)でさえダメだった。体の触れ合わない格闘技なんです。
 そういった種目で世界の強者(つわもの)とがっぷり四ツに組むことができたわけですから、力はついています。2位以内に入って(決勝の)シードレーンを取ることと、冷静さを失わないことが目的でした。世界の健脚揃いの中で、簡単にポーンと行けちゃうと思。 今年、来年とテーマは“挑戦”です。世界のトップにどれだけ食い込めるか。決勝は金メダルとなるか、大健闘となるか、惨敗となるか、わかりません。記録に表れない戦い、目に見えない圧力があります。その中でちゃんと、四ツ相撲がとれればいい。アメリカの3人(パットン、カペル、ジョンソン)とバックランド、それに末續の5人がいい。20秒03のパットンは強いですね。
 (今日は)選手村に帰って食事をして、慌てて寝ることはありません。興奮を冷まして、他の選手たちとリラックスして、明日の朝は目が覚めたときに起きればいい。まあ、午前中に起きればいい」
 私も準決勝に賭けたことがありましたが、余裕度が違います。ベストエイトを狙った私とは違います。私は31歳でしたが、末續は23歳。先を見越して…。
 スタート前は、決勝に残ろうとしている末續の姿を見て、10年前の自分と立場が変わっていることに感慨もありましたが、終わって末續が2位となっても、感激やガッツポーズはなかったですね。
 200 mは日本選手権と今回と、今季2試合目。それなりの準備をしてきました。やることはいっぱいあります。毎日、練習をこつこつこなしてきました。本人もそれが、身について、力になっていると言っています。
 不安は特にありません。変な欲を出さないことです。(練習などでこれまでに培った)自動化された動きをするだけです。まだデビュー4年目。百戦錬磨の強豪と比べたらまだまだです。とにかく、スプリント種目でシードレーンを走るのはすごいこと。1レーンや8レーンでは勝負ができない。彼の功績は過去にないものです。明日は何番でもすごいこと。後悔のない走りをしてくれたらと思います」


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