2003/8/28 世界選手権6日目
レース2日前の男子マラソン2選手への個別取材
油谷繁
「これまでのマラソンと比べて体が軽いです」

「エドモントンの経験もあるので、普段の生活から余裕があります。今回は調理師の方にも同行していただいていて、朝・昼・夜と食事も作ってもらっていますし。気候も含め全て、前回よりも体調はいいです
 レースはどう展開してもいいように、前の方で進めたい。ハイペースにはならないと思うが、どっちでも対処できるようにします。前回は15km付近でエチオピア勢が逃げようとしていました。なにがあっても、冷静に対処したい。
(体が軽いっていうのは)今までのマラソンの中でも、軽いんです。ポイント練習のときはそうでもないのですが、ジョッグの時に軽さを感じます。トラックの時は軽いのがいいと言われていますが、マラソンの時はちょっと重いのがよかった。今までは10kmくらいまでいいのか悪いのかわからず、途中かよくなるのですが、今回は最初からいいのだと思います。(「体が軽いと反応してしまうから」、と瀬古氏からの言葉もあり)前半は抑えていきたいと思います」

清水康次
「最後の1カ月の切り換えが上手くできませんでした」

「これまでの世界選手権やアジア大会よりも、会社も力を入れてくれて、合宿も多く組ませてもらいました。斉藤監督も同行してくれたり、練習パートナーも付けてもらうことができたんです。実業団チームだった頃よりも、合宿回数は多く認めてもらえました。
 マラソンは何回も何回も、上手く走れるものではありません。何回やっても難しい。
 練習(大きな流れとして)は順調です。ただ、(スピードを上げる)最後の1カ月の切り換えが上手くできませんでした。タイムが遅いくらいならいいのですが、途中でやめてしまったことも何度かありました。最終調整で走れなくて、マラソンを上手く走れたことがないので、不安はあります。セビリア(99世界選手権7位)は逆に故障をしていて、最後の1カ月が走れて、本番も走れました。
 年齢のことを言ったらあれですが、ここ数年、PNFトレーニングを取り入れていて、体の動きづくりに重点を置いています。バランスが悪いのに無理をして走っても、逆に動きが悪くなるという考え方です。走る上でも、臀部を使うイメージで、腹筋の使い方とかも意識します。セビリアのときはもう、取り入れていましたね」


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