2003/6/7 日本選手権
第2日全種目の懺悔とちょと戦評 男子トラック
末續が20秒03のアジア新!
末續、為末、岩水

男子トラック3種目で世界選手権代表が内定

男子200 m
 末續の優勝的中は当然として、日本新(20秒03)の可能性も100 mよりも200 mの方が大きいと、展望記事に書いたことも的を外していなかった。と自慢したら、明日9秒台が出て鼻をへし折られるかも(それが狙いだったりして)。
 それにしても、短距離種目で日本選手が今季世界最高をマークすることなど、ちょっと前までは考えられなかった。前記録保持者の伊東浩司氏(甲南大)は、通信社の取材に次のようにコメントを寄せた。
「王監督のホームランの記録と同じで、私にはどうすることもできない。記録を塗り替えられて、初めて高い目標にされてきた記録だったのかなと自分でも分かった。
 東海大で守りたい種目だったから、(末續に更新されて)良かったのでは。末續君はファイナリストだけでなく、記録的にはメダリストも行けるレベル。メダルを狙うつもりでやってほしい」
 末續の“独走”に目を奪われていて気づかなかったが、2位から7位までが0.08秒差の中でフィニッシュする大激戦。6位までがB標準を上回った。あとでビデオをじっくり見たい結果だった。

男子1500m
 予想通り辻隼(ヤクルト)が優勝。記録の低調さは、予想以上だった。辻は全日中チャンピオン。高校時代は同学年の佐藤清治が台頭し、高校3年時には佐藤が日本選手権優勝。それに遅れること4年で、辻も同じポジションに立った。あとは記録だ。

男子1万m
 岩佐敏弘(大塚製薬)が“オールJAPAN”と言えるメンバーが揃ったレースでは初優勝。ガッツポーズでフィニッシュした。筆者は初めて見たが、関西実業団や姫路城ロードではやったことがあるという。
 優勝者予想した松宮隆行(コニカ)も、早くに遅れかけた割にはよく盛り返して3位。B標準突破の3選手の中ではトップ。今後、岩佐が標準記録を破れば代表になるが、岩佐と2位の国近友昭(エスビー食品)が標準記録を切れなければ、3位の松宮隆行の代表が濃厚となる。

男子400 mH
 為末大(大阪ガス)が予想通りに、最後に追い込まれたが譲らなかった。48秒台に持ってきたのも予想通り。2位の千葉佳裕(富士通)が49秒23と、A標準に0.03秒届かなかった。A標準突破3人中、吉沢賢(デサントTC)は4位、河村英昭(スズキ)は6位で、2・3人目の選考が微妙となった。
 3位の吉形(福岡大)は予選に続く九州学生新。

男子3000mSC
 最初、関川佳男(日産自動車)が先頭に出るが、2周目からは内冨恭則(中国電力)がトップを引っ張った。残り2周の水濠あたりで岩水嘉孝(トヨタ自動車)がスパートし、8分25秒56の自己新、日本歴代3位で3連勝した。予想通りB標準を突破し、世界選手権代表に。
 3位の関川が8分33秒58と今季4試合連続で自己記録を更新した。


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