2003/7/25 南部記念前日合同記者会見
「今年はずっとちょうしがいいので、それなりの跳躍は」(沢野)
「去年(木田に)負けているから今回、という気持ちはありません。まずは、自分の力を出すこと」
(吉田)
「南部記念は縁起のいい大会なので、学生新を出したいと思います」
(木田)
「2年前の6m78は引っかかって出せたような記録……跳べそうな感覚は出てきています」
(池田)
「特別に調整をしたわけではありませんが、練習では結構動けています」
(朝原)

Q.現在のコンディションと、明日への抱負をお聞かせください。
沢野  日本選手権後はパリに向けた流れで練習を積んでいます。ですから、日本選手権ほどは(記録を出そうと)意識はしていませんが、今年はずっと調子がいいので、それなりの跳躍はできると思います。
Q.今年、調子がいい理由というのは?
沢野 これまでの積み重ねがあったからだと思いますが、ニシに入って社会人となり、気持ちの変化がありました。そのあたりが噛み合ってきたのだと思います。
Q.吉田さんは昨年、この大会で木田さんに負けましたが、そういったところで明日への(強い)思いはありますか。
吉田 昨年のこの大会後も何度か、一緒に走っていますし、そのときそのときの調子で木田が勝つこともあれば、私が勝つこともあります。去年負けているから今回、という気持ちはありません。まずは、自分の力を出すことです。
Q.400 mHで記録を出されていますが、明日の種目の400 mへはどんな気持ちでいますか。
吉田 日本選手権で400 mの自己新(53秒20・日本歴代2位)が出て、走力がハードルにつながってきていると思います。400 mが走れないと400 mHも走れない、というスタイルでやっていますから。今は世界選手権に向けて(追い込んだ)トレーニングをしている状況ですが、レースでどうなるかを明日、見たいと思っています。走力の最終チェックという位置づけです。
Q.木田さんの明日への抱負は?
木田 去年勝ったから、という気持ちはありません。去年は勝とうという気持ちで出たわけではなかったし、自己新も出ましたが、まぐれだったと思います。今シーズンは自己新を出したかったのに出せていなくて、日本選手権に日本インカレと大きな大会も今年は終わってしまっています。南部記念は縁起のいい大会なので自己新を、(つまり)学生新を出したいと思います。明日はそれに向けて頑張りたいと思います。
Q.現在のコンディションは?
木田 明日は記録を狙えるチャンス。真希子さんがいて、一緒に争えます。今年はそのチャンスがもう少ないと思いますので、明日はそれを生かしたい
Q.池田さんは6m78の自己記録が2年前ですが、それを破れていない理由は?
池田 2年前の6m78は引っかかって出せたような記録。6m70くらいを跳べる感覚を作りたかったのですが、なかなか上手くいきませんでした。パフォーマンスを自分のものにできていなかったと思います。その点、これまで練習はほとんど走ることでしたが、今年から少しずつ跳躍練習も増やし、跳べそうな感覚は出てきています。
Q.明日の抱負をお願いします。
池田 日本選手権が終わり、世界選手権へ向けたトレーニングの流れの最中です。沢野君が言ったように、日本選手権ほど賭けている思いはありませんが、跳躍の確認事項を1つ1つ確認して、世界選手権へのトレーニングにつなげられたらいいと思います。
Q.日本選手権では6回目までに修正しながら、最後にB標準突破ができたわけですが、その後、精度を高めるというか、技術を安定させるトレーニングは、どのくらいできていますか。
池田 基本的には、走幅跳は走力が重要という認識で、今は日本選手権後に休養し、走り込みをしているところです。南部が終わったら跳躍練習を増やして、細かい部分をチェックしていこうと思います。
Q.日本選手権のビデオを見て、ここをやれば、というイメージは掴めましたか。
池田 (6本目の)6m64の時の感覚は、5本目までとまったく違います。先生にあるアドバイスをもらってそれができましたが、その感覚はしっかり残っています。
Q.世界選手権代表の沢野選手と吉田選手にも、日本選手権後の1カ月半で取り組んできたテーマと、その進捗状況を教えてください。
沢野 日本選手権まで試合が続いて、試合・調整・試合・調整でやってきました。体力を戻すため走り込みと筋力アップを目指してやってきています。跳躍はまだ、あまりやっていなくて、8月に入ってからまとめていく予定です。
吉田 世界選手権に向けて*週間ありましたから、川本先生とは土台からやり直そうと話し合いました。7月中旬にはベースというか、持久的な部分ができてきたので、ようやく今、量から質に切り換えていくところです。ハードルは日本選手権後、一度も跳んでいません。8月からレースに向けた練習に入っていきます。
Q.世界選手権代表の3人に、パリの目標をお聞かせください。どのくらい戦えるかを。
沢野 記録的に見て、自己記録を本番で跳べれば、予選は通過できます。そうすれば、決勝はどうにかなると思っているので、とりあえずは予選通過が目標です。
吉田 今の自分の記録が55秒89ですけど、来年のアテネ五輪のA標準である55秒60を切るのが最大の課題です。海外の選手と走れる世界選手権はいいチャンス。最終的に55秒台前半を出せれば、準決勝にも進出できます。そのあたりを目標にしています。
池田 一昨年はまぐれで決勝に行けましたが(6m49で予選突破。決勝は6m44で11位)、その雰囲気を1回経験することができました。その経験を生かし、今回はしっかり6m60〜70を跳びたい。それができれば、確実に入賞できると思います。
Q.日本の女子短距離はなかなか難しいレベルなのですが、4×400 mRだったら木田さんが国際舞台で戦うにはカギとなると思います。今年は日本選手権と日本インカレが終わり、アジア選手権が9月にありますが、現在どんな目標で、国際レベルを目指す上でどんな意識でいますか。
木田 個人で(国際舞台で)戦うには厳しいですけど、4×400 mRなら、みんなの力を合わせればなんとかなると、川本先生や(吉田)真希子さんと話すことがあります。アジアと戦う力を付けて、アジア選手権に個人で行けたら表彰台を、4×400 mRで行けたら日本記録を出したいと思っています。普段から練習で、真希子さんが世界選手権を目指して頑張っておられて、自分たちも頑張れば届くと思っています。アジア選手権でしっかり走って、自己新も出して、私たちも頑張っているという姿を見せたいと思います。
Q.今、自分で一番課題として取り組んでいることは何ですか。
木田 常にどんなレースでも、力を出し切って走ることです。どの試合でもベストに近い記録を、(つまり)53秒台で安定して走りたい。今年はもう試合が少ないですけど、53秒台前半で走りたいです。
<朝原が遅れて到着>
Q.明日の抱負をお聞かせください。
朝原 ヨーロッパで3試合をして、今の状態のいい点と悪い点を色々考えて、もう一度、練習をし直してきました。その結果が明日、出てくれればいいなと思っています。
Q.ヨーロッパで足りなかった部分を、南部で出したいという話でしたが、やりたい部分を出すための体調はどうでしょうか。
朝原 特別にこの試合に調整をしたわけではありませんが、練習の流れの中で計ったタイムを見ると、結構動けています。やりたい動きができれば、いい走りができると思っています。
Q.明日は予選と決勝がありますが、2本の走り方は?
朝原 予選だからといって、無駄にはできません。今の僕には、きっちりとしたレースが必要です。予選で決勝につながるきれいな走りができれば、決勝で走れると思います。

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