2003/3/8 名古屋国際女子マラソン
UFJ銀行・高橋コーチコメント
「駅伝などで土台ができているから、回復したらグンっと上がってきた」
「ロッテルダムの優勝で自覚ができてきた」
「有森や高橋と比べても……」
※囲み取材に途中から加わったので、流れがやや不鮮明かも。
「2月は、1月の(遅れを)補えるくらい、やるべきことはやれました。今までより質的にはグッと上がっているし、量的にも減っていません。1月中に色々あっても、2月に少しでもいいからやるべきことをやろうと、最大限に配慮しながらやってきました。
(出場すると思われていた)渋井のスピードと大阪の結果を考えたら、それに岡本さんや橋本さんもスピードがありますから、我々もある程度速いペースを想定して練習を組みました。それができるかどうかは、本人の状態を見ながらでした。2時間21分台を出すには5km毎を16分40秒から50秒です。今、20kmまで持つのなら次のポイント練習では25kmまで伸ばそう、その次は30kmまで伸ばそう、という具合です。
しかし、2月をかなり詰めたというわけでもありません。40km走など長い距離のメニューは、今までよりも少なかったと思います。あくまでレース1カ月前の練習ですから。
敬美は駅伝などを年中走っていますから、土台ができています。積み重ねがありますから、1月の影響はないですね。回復したら、グンっと来ました。去年の夏、博美について2900m(2800mだったかも?)で一緒にやっています。2人とも、ボルダーへ降りたら高さを感じさせませんし、昆明でもそうです。
日本に帰国後の調整も予定以上です。これくらいでは走って欲しい、と思ったよりはいいタイムで走れています。
彼女は勝負強いところがあります。スタートしたら、いい判断をしていくと思いますよ。プレッシャーも感じているでしょう。それを意識するくらいでないと勝てません。そういうプレッシャーというのは、限られた人間だけが感じられるものです。それをステップにできないようでは、世界選手権やオリンピックにつながりません。
(着任した1年前と比較すると)やっぱり変わってきていると思います。ロッテルダムで優勝したことが大きいですね。1回でも勝つと、自覚できてくる部分があるのでしょう。マラソンは自分の得意種目というのが、出てきます。前向きさも。ハプニングがあっても、動揺しないようになりました。
(有森裕子や高橋尚子と比べると?)彼女らは世界でメダルを取っている選手たち。敬美もこういうラインでこれからステップを踏んでいけば、というのがある。今回それを踏んでまた、強さが出てくると思います。真面目さっていうか、競技と取り組む姿勢は共通していますね。まだまだ、伸びる幅を持っている子だと思います」
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