2003/10/27 NEW!! わかふじ国体 3日目
3日目ダイジェスト

■井元、14ポンドの高校最高を大幅更新
 少年A男子砲丸投は井元幸喜(大阪・都島工高)が3回目に17m68をプットして優勝。インターハイで使用している12ポンド(5.443s)ではないので評価が難しいが、14ポンド(6.351s)のこれまでの高校最高を一気に59cmも更新した。
「重さの違いに関してはよくわかりません。こっちに入って4日間練習しただけなんです。基本的には5s(12ポンド=5.443s)と同じだと思います。ちょっと思いですけど、動きとしては同じでいいと感じています」
 井元の各重量でのベスト記録は以下の通り。
19m00 :12ポンド(5.443s)
18m02 :6s
17m68 :14ポンド(6.351s)
14m84i:16ポンド(7.260s)
 高校生用の12ポンドでは、畑瀬聡(博多工高→日大)に次いで2人目の19mプッターとなっている選手だ。当然、国際レベルへの成長に、期待がかけられている。日本の砲丸投を世界レベルに上げたいか、という質問が出た。
「僕が(世界に)行きたいだけですね」

■走高跳でジュニア五輪2位の戸川、三段跳で全国制覇
 少年A男子三段跳はインターハイ5位の戸川貴至(京都・洛南高)が3回目に15m29(+1.6)の今季高校最高を跳んでリード。6回目にインターハイ優勝者の青木祐輔(埼玉・久喜北陽高)が15m24(+0.6)と記録を伸ばしたが届かなかった。戸川は6回目に15m31(−0.5)とさらに記録を伸ばして終了した。
「3本目はほんま嬉しかった。どうしても15mを跳びたかったので」
 この戸川、2年前のジュニア五輪は走高跳で2位となっている選手。中学時代は三種競技A(100 m・砲丸投・走高跳)でリスト1位で全日中に臨んだ経験もある。
「2年の時にサブとしてやっていた三段跳で近畿に行くことができて、そのまま移行した感じです」
 移行した直後のインターハイ全国大会で2位(14m86)。当時からファウルでは15mを越えていて、15mへの意欲がふくらんだ。
 しかし、12月に左足甲の靱帯を切った影響で、「4月まで歩くのも痛かった」という状態。シーズンインが大幅に遅れた。復帰試合は14m10で、インターハイ大阪府予選が2試合目。全国大会では前年と同じ5位にまで持っていったが、記録は14m77と前年を下回った。
「練習ができなかったので助走が安定しませんでした。インターハイが終わって故障もほぼ完治して、国体で自己新は出そうと思っていました」
 走高跳1m96、走幅跳7m12、100 mは11秒59、110 mHが15秒3がその他の種目のベスト。スプリントよりもバネの方が勝っているタイプだが、練習スタイルは「足首が弱いので跳躍練習はしたことがありません。1・2年とずっとハードル練習ばかりでした」と言う。
 初めて15mを越えたこの日の3本目は「踏切板に乗っていなかった」。この大会で自己記録を45cmも伸ばしたわけだが、まだまだ伸びる余地はありそうだ。

■岩船は大会新で連勝継続、林田は連勝ストップ
 高校生では史上2人目の13秒台ハードラーの岩船陽一(北海道・東海大四高)が、少年A男子110 mHで14秒12(+0.8)と、あの垣森博(添上高)の大会記録を実に18年ぶりに更新。今季、高校生間では無敗を続けている。
 一方、女子円盤投で無敗だった林田真那美(長崎・口加高)は44m51で2位(自己ベストは47m45)。鈴木鶴代(千葉・沼南高)が45m23の自己新で優勝した。
 また、少年A女子400 mでは丹野麻美(福島・郡山東高)が予選で54秒55、準決勝で54秒34と好記録を連発。54秒34は高校生が決勝以外で走った記録としては歴代2位だった。歴代1位は柿沼和恵(埼玉栄高、現ミズノ)が92年の世界ジュニアで出したもの。
 その丹野が4走を務めた福島は、2走が吉田真希子(FSGカレッジリーグ)、3走が松本真理子(福島大TC)という錚々たるメンバー。成年少年共通4×100 mR予選2組で、45秒61の都道府県チーム歴代2位をマークした。同じ組2位の静岡も2走・鈴木亜弓、3走・池田久美子、4走・山本晃代と豪華布陣で、45秒87の都道府県チーム歴代4位。

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