2003/10/12 日本選手権リレー&群馬リレーカーニバル
敷島スプリント@
成田高が3分08秒32の高校新
4選手コメントとスプリット


成田高男子4×400 mR高校新のスプリット
スプリット(0.1秒単位) スプリット(0.01秒単位手動計時)
1走・笛木 47秒3 47秒34
2走・山本 46秒4 46秒44
3走・菅井 48秒7 48秒68
4走・鈴木 45秒9 45秒85
フィニッシュ 3分08秒32(正式) 3分08秒31(寺田計測)

写真1  写真2  写真3

 群馬といえばかつて、不破弘樹、太田裕久、宮田英明と100 mで日本新を出した選手を立て続けに輩出したスプリント強国。その群馬を舞台に行われた日本選手権リレーと群馬リレーカーニバルで総決算……とはいえないが、今季の日本スプリントのいくつかの局面を象徴するトピックスが続いた。「敷島スプリント」とタイトルはいまいち冴えないが、なんと5回に分けて(!!)、前橋市の敷島競技場で展開されたスプリント模様を紹介していく(予定)。
 まず紹介するのは、男子4×400 mRの高校新。インターハイ男子総合優勝校で、400 m・400 mH・4×400 mR3冠の鈴木哲平を擁する成田高が、準決勝で3分08秒32をマークした。チームベストの3分11秒00を出したインターハイ南関東予選(場所は敷島)では2走、3分11秒03で優勝した長崎インターハイでは3走だった笛木を、今回は1走に起用。格上の相手と戦う場合、前半で遅れたら流れ乗れないという意図だろう。
 その作戦が奏功し、日本ジュニア優勝の東海大・太田和憲と大差なく2走に。2走の山本が3走へのバトンパスでは、僅かに東海大に先着。3走ではさすがに東海大がインカレ・チャンピオンの力を見せて成田高を引き離したが、4走の鈴木が快走。東海大を追い込んで僅差でフィニッシュした。
 3分08秒32は、新栄高が98年の香川インターハイで出した3分09秒67を、1秒35も上回る高校新記録だった。同高の高校記録(現在も残っているもの)は、男子棒高跳・沢野大地(現ニシスポーツ)の5m40、ハンマー投・室伏広治(現ミズノ)の73m52に続いて3つ目である。

1走・笛木靖宏(3年・47秒89=400 mベスト。以下同)
「まさか(3分)8秒3が出るとは思っていなかったので、すごく嬉しい。高1以来の一走ですが、予選、準決勝、決勝と全部(スプリットの)自己新が出たのでよかったです。予選で哲平の接触(というアクシデント)があっても(3分)10秒25だったので、準決勝では行けるかな、と思っていました。東海大にきれいに引っ張ってもらえたのがよかった」

2走・山本真也(2年・48秒09)
「この大会で狙っていました。予選で出すつもりだったのが、自分が走れていなくて、準決勝は思い切って行って大会新を出すつもりでした。ラップもインターハイと比べてよく、自己新でした。決勝はポケットされてしまいましたが、このメンバー最後の試合で出すことができて、すごく嬉しいです。来年は準決勝のラップでフラット(個人レース)でも走って、哲平さんの47秒08を抜きます」

3走・菅井純平(2年・50秒38)
「予選で高校新を出せなくて、準決勝で出したいと思っていました。もうちょっと、最後は行かないといけませんでした。その辺を頑張れるようにして、まさ(2走の山本)が哲平さんくらいになるなら、自分は来年、笛木さんくらいになりたい。予選、準決勝と自分の走りができましたが、決勝となると全部が大学生で、最後は潰されてしまい、情けないです」

4走・鈴木哲平(3年・47秒08)
「頑張りました。決勝はともあれ、準決勝は今までにないくらいに飛ばして、(その割には)後半の伸びもよかったです。フラットの400 mに生かせると思います。個人で46秒台中盤が出せます。(高校新の)達成感はありますが、嬉しいとか、頑張れたとか、どう表現していいのか難しい心境です。言葉に上手くできません。全体としては嬉しいのですが…。考える前に、“やったー”という気持ちはあります。インターハイとはまた違う、達成感ですね。ラップのこれまでの最高は、インターハイの46秒5。46秒6とか7は、何回かあります。今日の感覚では、国体で46秒台中盤が出るでしょう。400 mHも49秒台を狙っています」

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