2003/5/19 東北インカレ
福島大カルテット特集A
3冠で女子最優秀選手の久保倉
学生記録奪回に意欲

 女子400 mHは久保倉里美(福島大3年)が注目された。ライバル不在の大会。興味は久保倉のタイムとうことになるが、対校戦の東北インカレは多種目出場が当たり前(今大会は100 mH・4×400 mR・やり投にも出場)。記録は狙いにくい。吉田真希子の大会記録でさえ、60秒40なのだ。まして、久保倉は昨年12月上旬に右足親指を骨折し、「練習をちゃんと始めたのは2月」(久保倉)と、冬期練習が著しく不十分なのだ。
 にもかかわらず、久保倉は自己ベスト更新を狙っていた。前日、関東インカレで湯野真由美(筑波大4年が)に、久保倉が昨年出した57秒72の学生記録を0.01秒更新されていたからだ。記録へのモチベーションは高い状態で、スタートを切った。
 だが、2コーナー、逆脚踏み切りとなる2台目で若干浮いたような感じがした(川本監督にも確認)。そして第4コーナー手前、8台目でも…。下記のタッチダウンタイムからも、この日のミスがはっきりと見て取れる。

台数 通過 スプリット
1台目 6.7
2台目 11.2 4.5
3台目 15.9 4.7
4台目 20.8 4.9
5台目 25.9 5.1
6台目 30.9 5.0
7台目 36.2 5.3
8台目 41.9 5.7
9台目 47.8 5.9
10台目 53.6 5.8
フィニッシュ 60.27 6.7

「前半はいい感じで行けたのですが、後半もたなくて…。3台目までが16歩で、残りは全部17歩で行く予定でしたが、8台目が逆脚(踏み切り)になってしまって、その後の歩数は覚えていません。(吉田の大会記録は)全然考えていなくて、自己新を出したいと思っていました。やっぱり、100分の1秒更新されたのが悔しくて…。100 mH(優勝)とやり投は少しでも点数を取れればと思って出ましたが、400 mHは自分のためというか…。学生記録を更新されちゃったので、新しい目標ができました。日本選手権はきっちりまとめて、すぐに取り返したい」

 さすがに今回は、60秒27にとどまったが、吉田の大会記録は0.13秒更新。ちなみに久保倉の100 mHは、高校時代に出した14秒82がベストだったが、今回14秒24(±0)と大幅に更新した。「あとはもっと持久力を」ということになるが、それが日本選手権までにどこまで付いているか。

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