2003/11/22 国際千葉駅伝
2日前3選手共同会見
「練習がこなせていなくても、大舞台になれば強さを発揮できるところを見せたい」(油谷)
「1区を走りますが、個人的なターゲットはベストを尽くすこと」(ラドクリフ)
「(ラドクリフに)“付いていけーっ!!”みたいな感じで行きます」(福士)
Q.(代表質問)この1カ月、どこでどんな練習をしてきて、現在の調子はどうでしょうか。
油谷 8月の世界選手権が終わって、9月はゆっくり休み、10月から体を動かし始めました。練習は広島か、隣の山口での合宿です。調子がいいか悪いか、と聞かれたら、悪いと答えざるをえません。まったく調子が上がってきません。外れていた先週の中国実業団駅伝も、千葉のために温存してもらったのではなく、その時点の実力で外れていました。多少、上昇傾向ですので、大舞台に強いところをアピールしたい。優勝に貢献できるように頑張ります。
ラドクリフ 世界ハーフのあと少し休んで、地元のラフボローで、英国の真ん中あたりですけど、トレーニングしてきました。先週の土曜日に来日し、今週の前半までは東京に滞在、後半、千葉に入りました。コンディションはいいので、月曜日のレースが楽しみです。
福士 淡路島、北陸の2つの駅伝を終えて、京都で調整してきました。状態は健康です。楽しみです。
Q.(代表質問)抱負と、注目しているチームがあれば、教えてください。
油谷 エチオピアとケニアが強いかな、というのがありますが、駅伝は何があるかわかりません。出るからには優勝と、区間賞を目指して頑張りたい。
ラドクリフ できる限りいいペースで走りたい。チームも同じように、いい成績を願っています。エチオピアと日本が強豪だと思います。特に日本は、駅伝の大変なエキスパートだと聞いています。私のチームも、私自身も目標にしています。
福士 ラドクリフさんがすごいペースで走るようなので、私も付いていきたい。
Q.ラドクリフさんはこれまで、駅伝を1度か2度走られているそうですが、駅伝という種目をどうお思いですか。
ラドクリフ ジュニアの頃、1990年にハワイで駅伝を走ったことがあります。楽しい思い出になっています。イギリスでもロードレースがたくさんありますが、タスキをもらって次に渡すというのは新鮮です。明後日は1区を走りますから、タスキを受ける部分を心配しないで済むので、タスキを次の走者に上手く渡すことに集中します。楽しんで、いい成績を残したい。
Q.コースと千葉県の印象は?
ラドクリフ コースは下見しないで、ビデオでチェックしました。昨年の福士選手が2区で素晴らしい走りをされていました。速いコースだと思いますし、沿道の観客も多く、とても励みになると思います。月曜日がいい天候になるといいですね。千葉は素晴らしいところです。昨日は昭和の森に連れて行ってもらいました。とても素晴らしいところで、楽しませてもらいました。
Q.油谷選手が調子が上がらないというのは、世界選手権後のスケジュールのなかで、この時期ならこのくらい、という範囲に収まっているのですか?
油谷 駅伝に向けて練習してきて、調子が上がるはずだったのですが、どこで間違えたのか、なかなか上がってきません。それでも、やることはやってきたので、あとは走るだけです。練習がこなせていなくても、大舞台になれば強さを発揮できるところを見せたい。
Q.福士さんはレースが続いているようですが、疲労とかは大丈夫ですか。
福士 特に感じていません。調整の方が、練習が少なくていいですね。
Q.福士さんは世界選手権のあと、あのパリで得たものはなんだったか、というのがありますか。
福士 あまりないですね。とりあえずは、練習不足だったかと。もっと強くなりなさい、ということだったと思います。
Q.もう少し休んだ方がいい、という思いはありますか。
福士 とりあえず、試合が好きなんで、出させてもらっています。
Q.ラドクリフ選手は来年4月のロンドンに出たら、オリンピックまでの間隔が4カ月になってしまいますが、その点に不安は感じていませんか。
ラドクリフ オリンピックの前にマラソンに出る計画はありません。
Q.福士さんも1区だと聞いていますが、ラドクリフさんと同じスタートラインに立った場合、(質問不詳)
福士 どうしましょうか。とりあえず、そうなったら付いていきたいですね。“付いていけーっ!!”みたいな感じで。
Q.2区が野田頭さんと、同じワコールの選手ですが。
福士 どうやってタスキを渡すかで、頭がいっぱいです。楽しみです。
※何かしらのパフォーマンスがあるということか?
Q.ラドクリフさんは走っているときの上半身の動きが特徴的ですが、ご自身ではどう思われているのですか。
ラドクリフ 私が身につけ、体に焼き付けたのがあのスタイルです。走る効率が下がったり、スピードが低下することはありません。沿道からも、あの動きで私だとわかるようですし、あのスタイルには満足しています。
Q.あの動きを、ある学者が動物にたとえていますが、何だと思われますか。
ラドクリフ チータじゃないでしょうか。
Q.改めて、東京国際女子マラソンの印象をお聞きしたいのですが。
ラドクリフ 尚子は最初は力強く、速いタイムで走ると思いました。彼女自身が言っているように、最後の10kmで失速してしまいました。彼女自身、不本意だったと思います。もう一度挑戦して、アテネで一緒に走れたらいいと思います。
Q.ラドクリフ選手ご自身の、今回の目標は? 今大会の位置づけは?
ラドクリフ 個人的なターゲットは、どのレースも同じで、ベストを尽くすことです。できる限り速いペースで走ることです。国際千葉駅伝は今後を考えると、重要な位置づけになります。
Q.どのくらいのタイムで走れると思いますか。
ラドクリフ レース前にタイムは考えません。どのレースも、このタイムを出したいという設定はしないのです。大事なのは、全ての力を出し切ること。それに、タイムは天候にも左右されることです。
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