2002/10/24 よさこい国体4日目
少年B3000m、昨年中学新の佐藤が今年は高1最高
8分24秒24→8分19秒19
「ハイペースの経験を積むことが目標でした。記録的には高校最高を出したかった」

 昨年、国体の少年B3000mで8分24秒24と中学記録をマークした佐藤悠基(長野・佐久長聖高)が、今年は8分19秒19と高校1年最高記録で3位に食い込んだ。従来の記録は佐久長聖高の先輩でもある佐藤清治(順大)が97年にマークした8分19秒55。
 レースを作ったのは、少年共通1500mに1年生優勝を果たしたカリウキ(滋賀・滋賀学園高)だった。それに佐藤が食い下がり、ジョブ・モグス(山梨・山梨学院附高)も間もなく2人に加わった。しかし、中間の1500mが3分57秒2と驚異的なハイペース。やはり佐藤清治が99年に出した高校最高記録が8分11秒8なのだから、今回のペースが無謀なほど速かったのがわかる。ちょうどその付近から、佐藤は遅れ始めた。
「付けるところまで付いていこう、と考えていましたが、さすがに速過ぎました。とにかく今回は、ハイペースで行って経験を積むことが目標でした。一応、タイム的には8分11秒を切ることが目標でしたが…。(高1最高だが)後半一気にペースダウンしたので、そんなに嬉しくはありません」
 確かに、1500mを過ぎてペースダウンし、1周64秒のペースがいきなり70秒に落ちた。しかし、そこからさらに72秒、73秒と落ちていくことはなく、70〜71秒をキープした。それでも、高1最高はぎりぎり無理かという流れだったが、ラストで切り換えて僅かだがペースアップしたことが0.36秒の記録更新につながった。もっとも、後半1人になってからも佐藤が考えていたのは、記録ではなかった。
「とにかく前を追うんだ、という感じ行きましたが、粘りが足りませんでした。最後は切れかかって、後ろとの差が詰まってしまいました」
 付いていかない方法もあったのでは、という意味の質問には、「目標はあくまで世界と戦うこと(戦える選手になること)。世界レベルに付いていくことが必要。1500mの通過が3分台となることも予想していました」と、きっぱり。「前半のハイペースは当たり前。それでも、後半に対応できる持久力づくりが課題です」
 すでに、秋に入って5000mで14分12秒台の高1最高記録も出している。「夏に走り込めていない」という不安はあるが、ロードシーズン注目の1人である。

距離 通過 スプリット
400 01:01.4 01:01.4
800 02:05.1 01:03.7
1200 03:08.9 01:03.8
1600* 04:13.7 01:04.8
2000 05:23.8 01:10.1
2400 06:35.2 01:11.4
2800 07:46.1 01:10.9
3000 08:19.19 00:33.09
距離 通過 スプリット
1000 02:36.7 02:36.7
2000 05:23.8 02:47.1
3000 08:19.19 02:55.39
距離 通過 スプリット
1500 03:57.3 03:57.3
3000 08:19.19 04:21.89
寺田による計測。
*1600mのみ、推測値



国体トップページ
寺田的陸上競技WEBトップ