2002/12/1 福岡国際マラソン
上位3選手の共同会見コメント抜粋
「31kmでスパートしたとき引き離せれば…。そこが力のなさ」(尾方)
「故障再発の不安があった」(アベラ)

3位・ワイナイナ
「35kmで離れたところは、スパートがちょっと遅れたと思った。脚がきつくなって付けなかった。そこからは自分のペースで頑張るしかなかった。アベラとは勝負したかった。悔しかったが、また、次を楽しみにします」

2位・尾方剛
「25kmくらいからペースが落ちていて、その時点で、折り返したら追い風になるし、スパートしようと思っていました。(25km時点で)あのまま行ったら2時間10分が切れなかったですし、あんまり日本人がいるとどうなるかわからないので、人数を絞るためにもどこかで仕掛けようと思いました。
(スパートしたが)追い風になりませんでしたね。アベラとワイナイナは付いてくると予想していました。3人になってからもう一度、勝負かなと。(先頭を譲る動きをしたのは)あまりにもピッタリ付いてきたので…。変化をつけたかったのも理由です。
 アベラはトラック勝負に持ち込みたかったんでしょうが、僕はロードの間に離したかった。でも、あまりにもピッタリ付いてこられたので、だったら自分のペースで行って、その中で余裕があったら仕掛けようと。意識的に何度も仕掛けたわけではなく、自分の感覚で上げていく走りをしました。
 アベラが競技場に入る前の坂で、一度、待っていたんです。余裕を見せられてしまいました。でも、あそこまで行ったら勝負するしかありません。自信があったわけじゃないですけど、あそこまでいったら勝ちたかった。最後は力の差、経験の差。向こうが一枚も二枚も上でした。
(勝機は)31kmの折り返しでスパートしたとき、欲を言えば100 m離したかった。そのくらい離せれば、勝てたかもしれません。でも、思ったように引き離せませんでしたし、そこが(自分の)力のなさ。
(イメージ通りのレースは)25kmからペースが落ちなければ、イメージ通りのレースになったと思います。あのまま行けたら、2時間8分台でした。行ききれなかった点が反省点です。克服すべき課題も見えました。
(サブテンと日本人トップは)目標にしていたことはクリアできました。世界選手権に行けると思うので、あと8カ月で勝負できる準備をしたい。ニューイヤー駅伝も頑張りたい」

1位・アベラ
「(35km手前で少しリードされたのは)尾方選手が非常に強かった。ものすごく優秀な選手だった。これまでにない驚きだった。
(レース前に不安は)実は不安があった。1年間、マラソンを走っていないし、以前の故障がぶり返して出てくるのではないか、という不安もあった。実際、15kmで(左の臀部に)痛みが出た。ただ、去年ほどではなかった。それが、スタジアムに入る手前でスパートしたときにも感じて、いったん前に出たが、また下がった。勝てる自信はそれでもあった。
 福岡を走るのは4回目だが、彼女(アレム)と一緒に来たのは今回が初めて。私は幸せ者です」


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