2004/12/8
トークショー後の高橋尚子、囲み取材時のコメント
「リハビリ中は練習時間が長くなった」
「本当に折れていたの? と思えるくらいに違和感もない」
「1月からは本格的な練習を」
「3月〜5月のマラソン出場を目指して頑張りたい」


 12月8日、「2004 VAAM コミュニケーションミーティング WITH 高橋尚子選手」がホテルニューオータニで開催された。イベント終了後、高橋尚子の囲み取材があり、その時の様子をテーマ別にまとめてみた。

Q.故障中のリハビリ・トレーニングに関して。
高橋 アメリカのスポーツドクターに12月31日までのスケジュールを立ててもらっています。プールの中での歩行や、*******や、ウエイトトレーニングを中心にやってきましたが、今はエアロバイク60分などもやり始めています。朝からウォーキングして、ジムに行ってウェイトをしたりエアロバイクをやったり。やれることを見つけて、やっています。時間的には長くなっていますね。練習だったら1時間なら1時間、2時間なら2時間、パッとやって休むのですけど。朝から夜までずっとジムで過ごすこともあります。4〜5時間とか、6時間とか。一番長いときには10時間いたこともあります。
Q.これからのトレーニング予定に関して。
高橋 昨日、ジョギングを始めました。このまま徐々に、走っていく距離を伸ばしていきたいと思います。それまでは小走りもしてはいけなかったので、昨日はまだ1時間のウォーキング中に5分くらい走ってみて、感覚を確かめたくらいです。医者のトレーナーの方には、今が一番大切だと言われてるんです。痛くないからとすごくやってしまう3週間と、ちゃんと(骨が)育つ3週間では、来年が違ってくると重い言葉をいただいています。(リハビリトレーニングの)メニューは細かいので、一概に今後はコレを、とは言えませんが、縄跳び30分とかも含まれています。(走ることは)週に3回から始まって、月末には週に80kmが走れるスケジュールです。1月からは、普通にやっていいことになっています。本格的な練習に入っていきたいですね。
Q.昨日、走ってみた感覚について。
高橋 本当に折れていたのかな? というくらい、痛みはありませんでした。感覚的には、このまま走れてしまうんじゃないかと思ったくらいです。神経を集中しているので、「あー、気持ちいい」ではなく「あれ、痛くない。けど、いいのかな。いいよな」という驚きの方が大きかったですね。久しぶりだとギクシャクして、「どうやって走るんだっけ」とか考えがちですが、そんなことは考えず、「やったあ、やったあ、痛くないぞ」と、嬉しさが込み上げてくる感じでした。これだけ走っていないと恐る恐るになるものですが、走ってみたら「あらっ」っという感じで、なんてことはありませんでした。まったく違和感がなかったので、今週中も走っていいといわれているので、10分、20分、30分と徐々に距離も伸ばしていきたい。
Q.今後の出場レースに関して。
高橋 こればっかりは、練習を進めて、その状況を見ながらになります。監督やスタッフと話し合って決めていくことになります。具体的にこの大会とは言えませんが、自分の中では春のマラソンを走りたい。3月から5月のマラソンを目指して、それに向けて頑張っていきたいと思っています。具体的な目標はまだ決められませんが、もう一度元気な姿を皆さんに見せたいという目標があります。それに向けて、一日一日、できることをやっていきます。
Q.焦りなど精神面について。
高橋 今まで、治るのか治らないのかという、診察してもはっきり結果の出ないケガもあって、そういうときの方が焦りは大きかったと思います。今回は、はっきりした診察結果が出ています。焦っても仕方がないのもわかっている。今は、出されたメニューを忠実にこなしていくのが、ゆっくりではあっても、最後には近道になると思って、今できることをしっかり、割と落ち着いた気持ちで毎日やっています。

寺田的陸上競技WEBトップ