ATSUYAなメール
その10
2003年1月31日

坂本直子の凱旋。

寺田さま

寒中お見舞いをいただき、どうもありがとうございました。
私の今年1年、ウィットに富んだ「おやじギャグ」を連発できる
ように精進したいと、気持ちを新たにしました。

さて、先日の大阪国際女子マラソンで、私が勤務する西宮市
出身の坂本直子選手が、見事に初マラソン日本最高記録を
樹立して3位に入りました。仕事中、テレビ観戦した私は、
元陸上担当記者でもなければ、地元紙記者でもない、
そして一ファンでもない。どちらかといえば、自分の娘か妹が
走っているような気持ちで応援していました。県立西宮高校
卒業からわずか4年、私が陸上を担当していた最後の高校3年生
なので、「こんなに大きくなって…」という孫を見守るおじいさんの
ような感じでもありました。

好調だとは聞いていたので、折り返しまで先頭集団につけていた
ことに驚きはありませんでしたが、トップに躍り出たときには、
思わず「うわあぁ〜、どないしよう」と興奮してしまいました。
そもそも、有事(優勝して世界選手権代表内定)に備えて社会面
原稿をつくる準備はしていましたが、「まさか本当に」という気分
でした。野口みずき選手に引き離され、千葉真子選手が迫って
くると、「頑張れ!」と叫んでいました。ゴールした瞬間は、タイム
や順位を喜ぶより、「終わってよかったなあ」と思いました。
ほんとに、ただのおじいさんみたいです。ちなみに、直系の先輩
にあたる元K社のNくんは、バイトがあるとの
理由で現地に行かなかったそうです。県西OBとしてあるまじき
行動です。

我が尊敬する伊東浩司さんの誕生日の翌日の1月30日、坂本選手
は武富豊監督とともに母校へ凱旋しました。以前から県西宮高の
萩原健吉先生に「戻るときはぜひ取材を」とお願いしていたので、
満を持して取材に向かいました。そこには、高校時代と変わらず、
笑顔に満ちた坂本選手がいました。私の脳裏には、全国高校駅伝の
近畿枠奪取に燃え、天橋立のコースで1区を担った坂本選手の力強い
フォームがよみがえりました。結局、県西宮は近畿3位に終わり、
2位の夙川学院に破れて都大路の夢を絶たれました。あのころと同じ
笑顔の坂本選手が、2時間21分51秒でフルマラソンを走り切った
なんて、とても信じられません。武富監督に「1万bのタイムは?」と
聞いたところ、「34分台です」と聞き、またまた驚いてしまいました。

帰り際、「初マラソン日本最高 坂もとなお子 てんまや」というサイン色紙を
いただきました。サインは松岡理恵選手が考えてくれたそうです。
年下にはサインをもらわない主義ですが、萩原先生から「大原さんもどうぞ」
と言われて、思わず喜んでしまいました。ほんとに、ほんとに、ただのじいさん
みたいです。

こうして、私たちは年齢を重ねていくのでしょう。私は今年から、寺田さんを
さらに上回る「じじいギャグ」を極めようかと、ふと思った次第です。

2月2日は兵庫県郡市区対抗駅伝。おっさん仲間の大川久之くんをはじめ、
清水兄弟も岩田豪くんも野村俊輔くんも四辻聖くんも熊本剛くんも北村聡くんも
いっぱい走ります。坂本選手も急きょ、ゲストランナーとしての参加が決まりまし
た。
詳細については後日、報告します。


「おやじギャグ日本最高」を目指す
K新聞   O原A也より


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