スポーツ・ヤァ!No.041
Coming SPO-DULE
[ロンドン・マラソン]

過去最高のメンバーが結集。17年ぶりの世界最高も期待

 ロンドン・マラソンに目の眩むようなメンバーが集まった。例年、同時期に開催される他国の賞金マラソンと選手の争奪戦が水面下で行われているが、質量ともにロンドンが圧倒的に凌駕しているのだ。
 特に男子がすごい。世界最高記録保持者のハヌーシに、ヨーロッパ最高記録保持者のピント、前回優勝のエルムアジス、そして1万m五輪2大会連続銀メダルのテルガト。当初は五輪&世界選手権金メダリストのアベラも出場予定だった。世界にただ一人しかいない2時間5分ランナーに、6分台4人、同7分台人という人数は、五輪や世界選手権を除けば間違いなく、過去最高のメンバーが集まった大会だ。
 そんななかでもハイレ・ゲブルセラシエの存在感は、初マラソンであるにもかかわらず圧倒的に大きい。
「初マラソンがロンドンというのは嬉しいね。なぜって、ロンドンには強敵がたくさんいるから。僕は常に、強い相手と戦いたいんだ」
 世界の長距離界広しと言えども、彼はスペシャルな存在である。記録を出せるランナーであることと、勝てるランナーであることを両立しているからだ。現在もレコードホルダーである5000m&1万mで、世界記録を更新すること7回。1万mで五輪2連勝、世界選手権4連勝。95年の世界選手権1万mではラスト200mを25秒1で走った。日本の女子中学生トップ選手が、9800mを走った後のゲブルセラシエに勝てる保証はないのである。
 以前からシドニー五輪後のマラソン進出を明言していたが、2000年11月に右足のアキレス腱を……

(後略)

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