スポーツ・ヤァ!028号 Coming SPO-DULE
ベルリン・マラソン 高橋尚子
ロルーペに競り勝ち、世界最高記録更新なるか
高橋尚子のシドニー五輪後初レースとなるが、焦点はそれよりも、世界最高記録を出せるかどうかにある。
「今、Qちゃん(高橋)にトラックを走らせたら面白いよー。本気で1万bやったら30分50秒(日本記録は31分09秒46)くらいで行けるんじゃないかな」
8月30日にボルダーから一時帰国した小出義雄監督の言葉は、弾んでいた。このコメントは高橋の好調ぶりだけでなく、シドニー五輪と今回の違いをも表していた。
小出監督はマラソンの準備をする際、どんな“脚”を作るかを重視している。シドニー五輪のコースはアップダウンが特徴で、練習でも「上りで頑張った」(小出監督)。序盤からのハイペースではなく、上り坂のある中盤から後半の勝負所で一気にペースアップする展開を想定し、“力のある脚”を作り上げた。
それに対して今回は平坦なコース。ハイペースで入ることを想定し、「去年よりもスピード練習を2割増しにした」(小出監督)。比較的疲れを残さずリフレッシュした状態にし、“スピードが出る脚”を作り上げる予定だ。
ベルリンはテグラ・ロルーペの世界最高記録、2時間20分43秒が99年に生まれた大会で、記録が出やすいコースとして定評がある。今年は、高橋とロルーペの2人が記録更新を狙うため、さらに記録が出やすいように、コースを一部変更したという。
「ロルーペはね、『高橋さんが出るからペースメーカーは要りません』って、言ったらしいんだよ。おそらく、Qちゃんマークで来るね。でもね、
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