陸上競技マガジン2002年2月号
全日本実業団対抗駅伝
3位 日清食品 上昇気運で史上最高

 アトランタ五輪マラソン代表のベテランが、レース前に新人選手のような胸の高ぶりを感じていた。
「ちょっとプレッシャーを感じています。任せられた区間を一生懸命に走るということでは、これまでと変わりないのですが、今回はチーム全体の盛り上がりが違います」
 33歳になった実井謙二郎(日清食品)の、レース前日のコメントが、日清食品が優勝を狙えるチーム力をつけたことを物語っていた。
 実井と奈良修のベテラン・コンビに、小川博之と板山学の有力新人が加わった。諏訪利成、北田初男、大西雄三の入社2〜3年目の選手も充実し、切り札のギタヒもいる。選手たちには「優勝を」という雰囲気が自然に生じていた。そのためのポイントとなりそうなのが、2区の実井だった。
 しかし、実井はコニカ・松宮隆行の19kmからのスパートにつけず……

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