2002/6/17
高岡のヨーロッパ第2戦
条件に恵まれなかったのか28分30秒10


 ATFS会員の方からの情報によると、6月17日にプラハ(チェコ)で行われた国際競技会(グランプリとパーミット大会のリストにはない競技会)の日本選手成績は以下の通り。

男子10000m:1位 27.42.04 S.キプサング(ケニア)
             5
位 28.30.10 高岡 寿成(カネボウ)
             8
位 28.58.88 瀬戸 智弘(カネボウ)
       11位 29.29.22 入船 敏 (カネボウ)
       15位 30.43.83 中村 悠希
(カネボウ)
男子400H6位 50.30 千葉 佳裕(富士通)

※以下は記事というよりも、成績を見て推測したことです。
 気象状況、レース展開などがわからないので評価はできないが、日本記録更新を狙っていた遠征だっただけに、失敗に終わったと言っていいだろう。しかし、狙ったレースで結果を出すことでは日本のトラック長距離選手では間違いなくナンバーワンの高岡である。その高岡がこのレースに合わせ、そこへの過程である日本選手権の5000mで13分20秒台を出しながら、この結果。よほど条件が悪かったのだろう。
 ただ、優勝したキプサングに50秒近い差を開けられている。キプサングとは何者?(ケニアの長距離で目立つには、ちょっとやそっとの活躍では難しい。ましてKIPで始まる選手が多すぎる)……と思って調べると、2000年に27分32秒97をマークしているが、シドニー五輪やエドモントン世界選手権の代表にはなっていない(800 m・1500mまでは調べなかったが)。98年、ジュニア時代に27分42秒75と、ジュニアとしては出色のタイムで走っている。その記録は、テルガト(ケニア)が優勝し、26分台が2人出るなど好タイムが続出したブリュッセルGPで10位になったときに出したもの。それだけレベルの高いレースにジュニア時代に出ているのだから、周囲の期待は高かった選手なのだろう(ラビットでなければ)。
 もしかしたら、キプサングが独走し、2位争いの集団と別のレースをしてしまった結果、大差がついたのかもしれない。

 男子400 mHの千葉も、50秒30と低調な記録に。スプリント種目でも記録が悪いのだから、暑さではなく、風が強かったのだろうか。48秒台の記録を持つ千葉だが、今季の状態を考えるとそれほど悪くもないのかもしれないが、本人にとっては不本意だろう。山崎一彦も当初のヨーロッパ遠征はこのくらいの記録だった。今後に期待、である。

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