2002/2/3
別大でマラソンへの可能性と不安を示したジェンガ

ジェンガのマラソン全成績
年月日 記録 順位 大会
1995/2/5 2:20:28 1 彩の国
1997/2/9 途中棄権 dnf 東京
1999/12/5 2:11:49 10 福岡
2001/3/4 途中棄権 dnf びわ湖
2001/12/2 2:20:58 17 福岡
2002/2/3 2:12:43 2 別大

 ダニエル・ジェンガ(ヤクルト)が2位となった。過去6回のマラソン成績は上記の通りだが、進歩が見られたとも言えるし、相変わらずマラソンに関しては不安があるとも言える。評価は微妙なところだ。

●不安面=終盤の急降下
 これまで同様、終盤に大きくペースダウン。選手層の薄い大会だったから2位にとどまったが、有力選手が多数参加していたら、順位的にはどうなっていたことか。“マラソン向きではない”という評価を、完全には払拭できなかった。
●進歩面
@15km地点から自分のリズムで走った
 これまでのマラソンでは先頭集団にいても、いつの間にかいなくなっていた。マラソンの(ジェンガにとっては)遅いリズムが、かえって走りにくかったようだ。それを今回は、思い切って自分のリズムで走ることができた。
Aなんとか2時間12分台でまとめた
 今回は30kmまでしか持たなかったが、今後の練習次第ではその距離が伸びる可能性を示した。

 サンデー毎日・ニューイヤー駅伝ガイドブックの記事にも書いたが、高校3年時にジュニア世界新を出したことのある選手。本人の気持ちは「マラソンで世界を狙う」ことで固まっているが、練習スケジュールの都合がつくのなら、トラックでもそこそこの記録を狙えるだろう。それでも「やっぱりマラソンがいい」という本人の気持ちが固ければ、マラソンをやればいいのではないか。
 ケニア選手でも、20歳ちょっとで世界の一線に浮上して尻すぼみになる選手もいれば、20歳代後半から世界の一線で活躍しだす選手もいる。タヌイ、テルガトのように、トラックのトップランナーから30歳前後でマラソンに転向する例もある。
 今回の練習内容と結果を、本人がどう考えるか。もしかすると、ジェンガにとって非常に大きな意味を持つレースとなったかもしれない。それが判明するのは、今年の秋かもしれないし、6年後かもしれない。