2001/10/18 国体最終日ダイジェスト
熾烈だった天皇杯(男女総合)争い
埼玉が1.5点差で静岡に逆転勝ち
4日目までの天皇杯得点は静岡128点、埼玉122.5点。最終日に行われるのは決勝種目のみ4種目で、時間順に成年男子800 m、少年A5000m、成年少年共通女子4×100 mR、同男子4×100 mRである。静岡が成年男子800 mと女子4×100 mRが決勝に進出しているのに対し、埼玉はその2種目プラス男子4×100 mR。
女子4×100 mRでは埼玉が優勝候補。成年男子800 mでも森祥紀(自体学)が2週間前の全日本実業団で2位だったのに対し、静岡の藤田真之介(スズキ)は同大会7位。やや埼玉有利と思われた。
ところが、最初の成年男子800 mで藤田が優勝。森も2位と粘ったが、ここで決定打とはならなかった。点差は6.5に。
次の少年A男子5000mは両県とも出場者なし。2位の大津(福岡・大牟田高)が13分台をマークしてガッツポーズのフィニッシュ。優勝は地元のカビル(宮城・仙台育英高)で、大会新の快走だった。
最後の直接対決は、静岡の2走の島崎亜弓(スズキ)が激走。1走に石田智子を起用した埼玉が強く、2走へのパスで1つアウトの静岡に並んだが、島崎は見る間に埼玉を引き離し、トップで3走に。4走へのパスでも静岡がリード(もしかしたら内側の方のどこかのチームと並んでいたかもしれない)。しかし、埼玉が信岡沙希重(ミズノ)、宮城が大草美由紀(七十七銀行)、神奈川が藤巻理奈(新栄高)というメンバーのでは、少年B100 m3位の山本晃代(浜松商高)といえど、荷が重い。静岡は4位に落ち、埼玉が優勝。この時点で3.5点差。
男子4×100 mRで埼玉が5位(4点)以上に入れば逆転優勝という状況だった。どのチームにもチャンスがありそうなメンバーだったが、成年に中川博文(早大)と石塚英樹(三洋信販)の大駒を持ち、少年B100 m8位の中河晃司(八幡西高)もいる福岡が40秒16で優勝。アンカーが少年B100 m優勝の山本慎吾(太成高)の大阪が2位。躍進著しい近大勢を擁する島根が3位、そして埼玉が4位に入った。5位の熊本とは0.01秒の 僅差だったが、仮に熊本アンカーの末續慎吾(東海大)が絶好調で埼玉をかわしていても、総合優勝は変わらなかった。7位の三重が、仮に日本インカレ200 m3位の石川裕司(三重大)が、200 mの準決勝で故障していなければ、結果は違っていたかもしれない。
だが、埼玉だって1走の金子祐己(伊奈高)が不調だったかもしれないし、2走の田中恭一郎(春日部東高)が本来の調子ではなかったかもしれないし、3走の高橋和裕(クレーマージャパン)がやや調子を落としぎみだったかもしれないし、4走の井盛が絶好調でなかったかもしれない。4人のうちの誰かが調子がよければ、順位を上げていたかもしれないのである。くどくど書いてしまったが、末續がどうとか石川がどうとかいう仮定は意味がないのである。
ということで、埼玉が1.5点差だったが天皇杯を勝ち取った。
天皇杯(男女総合)得点
1位 埼玉 142.5点
2位 静岡 141点
3位 京都 122.5点
皇后杯(女子総合)得点
1位 埼玉 99.5点
2位 静岡 76点
3位 京都 72点