2001/10/16 国体3日目
純地元、女子800 m前日本記録保持者の
岡本が見せた表情の意味


 成年女子800 mには地元・利府高の先生、岡本久美子が予選2組に登場した。
 筑波大2年時の95年に福岡ユニバーシアードで出した2分03秒45の日本記録を今季、西村美樹(東京・東学大)に破られた。今年で教員4年目だが、大学卒業後は2分9秒台が最高で、今大会で再会した旧友・恩師たちにも「大会スタッフ?」と言われる始末。
 2組3着+2の予選とは思えないほど、岡本はレース前から気合いが入っていた。同じ組には、新日本記録保持者の西村がいる。スタンドから「行け行けオカモト」の大声援。レースの最後、西村との差を詰めて2位を確保。2分11秒19のタイムから余裕の通過とも思えたが、岡本は「よかったー」と安堵の表情を見せた。
「去年が予選落ちだったので、まずは決勝に行くことが目標でした。教え子たちの声援のなかで残れたので、残れた瞬間、思わず嬉しくなってしまいました。明日の決勝も、私が頑張るところを見てほしいし、表彰式では私の恩師が待っていますから」
 岡本の頑張りは、単なる国体用の頑張りではなく、2年後の世界選手権をも視野に入れたものだという。現在25歳。無謀でもなんでもないし、頑張る姿勢こそが大事なのではないか。