2001/10/16 国体3日目
女子走幅跳のライバル対決@
池田vs.花岡の最終戦の意味
ライバル対決が注目された日だった。
成年女子走幅跳は花岡麻帆(千葉・オフィス24)と池田久美子(宮城・福島大)の世界選手権代表同士が激突。前半は
池田:6m19(+0.3)−F−6m39(−0.3)
花岡:F−F−6m35(+1.4)
という試技内容。花岡があわや3回連続ファウルかという状況だったが、本人は「板に乗らなくても通ると思っていましたから」と、慌てていなかった。だが実際は、安全策の試技だったが、「ファウルぎりぎりだった」と言う。
後半は試技順が花岡が先になり
花岡:F−F−F
池田:6m43(+0.2)−F−6m43(+0.2)
という試技内容だった。池田、花岡とも5回目は6m50以上距離が出ているようにも見えた。花岡は5回目から客席に手拍子を要求。池田の5回目は着地すると拍手が起こったし、6回目は手拍子を要求した。彼女らが手拍子を要求するときは、期待してよさそうだ。
記録的には今ひとつと言えるかもしれないが、今季の日程を考えると仕方がない。2人とも春先から日本選手権までは世界選手権代表を目指し、日本選手権で6m82(花岡)と6m78(池田)を跳んで代表になると、次は8月の世界選手権に神経を集中し、世界選手権が終わっても池田はユニバーシアード、スーパー、日本インカレと試合が続いた。花岡は、9月末の全日本実業団に出場したが、その試合の前に痛めた脚をその試合で再度痛めてしまった。花岡がそれでも出場したのは、現在、池田と2人が世界選手権に出場したことで、注目を集める種目となっているからだ。「注目してくれるなかでいい試合をしたかった」と言う。
池田も「花岡さんとの試合は集中できる。最後は勝っておきたかった」とコメント。記録は自己ベストと35cmも隔たりがあったが、前述のようなタイトなシーズンだった。それでも昨年までのベスト記録と同じ距離を跳べたのは、池田の底力がアップしたことに他ならない。
花岡の方も、「社会人になって2年間はケガがほとんどなかったんです。池田さんがいなかったら、ケガをしただけのシーズンだったかもしれない」と、振り返った。「追われる立場だったのが、追う立場になりました。池田さんに勝ったのは日本選手権1試合だけですから。でも、流れ的にはいいことだと思っています。この冬、どれだけ頑張れるかです。来年はGPをできれば回りたいのですが、まずは今日のような状態でも6m50〜60くらいを跳べる、コンスタントな力をつけたいと思います」
そして池田だが、今月末の日本選手権リレーに出たあと、七種競技の試合に出ることを計画している。