2001/10/16 国体3日目
別試合の好記録直後の直接対決だったが
男子円盤投の同学年対決は噛み合わず


 女子走幅跳の池田の跳躍(5回目だったか6回目)と、成年男子円盤投の畑山茂雄(ゼンリン)の2投目が重なってしまい、55m36の投てきを見ることができなかった。今大会は、9月末の日本インカレと全日本実業団で、54m82の学生新と56m18の日本歴代3位をマークした中林将浩(埼玉・法大)と畑山の、同学年対決が注目されていたのだ。
 畑山が2投目に自己2番目の記録をマークしたのに対し、中林は学生新をマークしたときの投てきが、影を潜めてしまった。
中林:53m53−55m36−F−51m79−F−F
畑山:F−52m06−F−F−51m36−49m81

 畑山は練習の記録から、試合本番の記録が予想できるという。「風がよかったこともあるんですが、昨日の練習で56m50くらいいっていました。今日は風が逆で記録が狙いにくかったんですが、2投目は感触的にはもうちょっといったと思ったんです。今年は1投目に次(の技術的な部分)に入れる感じをつくれるので、2投目に記録が出ているのだと思います。しかし、後半は全然、合わなくなってしまいました。57とか58mとかいきたかったんですが、気持ちが先走ってしまいました」
 ライバル対決については「56mを出せればなんとかなると考えていましたし、他人を気にするとうまくいかないことが多いので、(中林君のことは)考えないようにしていました」と、あくまで自分の投てきをする、いつものスタイルに徹した。
 一方の中林は、畑山に比べるとライバル意識を表面に出すタイプ。だが、この日は少し事情が違った。「試合の中での自分の気持ちのもっていき方が拙かったと思います。自分の持っているものを100%出せないことには、畑山君とどうこうとはいえません。勝ちたい気持ちは大きかったんですが」
 中林としてみれば、自己記録を更新した直後の直接対決で、大差で敗れるのは避けたかったに違いない。だが、3m30の差は、今季3回ファウルに終わった試合を除けば、最大の差だったという。注目された対決だが噛み合わなかった。