2001/9/1
北京ユニバーシアード
男子ハーフマラソン・藤原と男子4×100 mRで金!!
銀2個、銅6個
参加18種目中、16種目入賞の快挙!!


 メダル獲得数は過去最多、18種目に参加して16種目で入賞。これを快挙と言わずして、なんと言おうか。少数精鋭で参加した成果と言ってもいいだろう。
 入賞できなかった2種目は男子100 mと110 mH。さすがに100 mは、選手層の厚い種目なだけに、決勝進出は楽ではなかった。ただ、決勝のレベルを見ると、向かい風0.9mで10秒4台の記録が出せれば入賞できるレベルだった。川畑伸吾(群馬綜合ガードシステム)が昨年の調子だったら、と言いたくなるが、それよりも海外のレースでそれだけの力を発揮するのが難しいということか。
 もう1つの110 mHは不運としか言いようがない。内藤真人(法大)は隣のレーンのキューバ選手と接触してインフィールドにまでコースアウトしてしまった。日本は再レースを求めたが却下された。世界選手権の4×100 mRもそうだったが、陸上競技にはこのように、どうしようもないアクシデントが起こることがある。選手はどんな力を持っていようとも、どんな努力を何年積み重ねてこようとも、どうしようもない……。

 接触といえば、女子800 mの西村美樹(東学大)もそうだった。西村は彼女の特徴である積極性を発揮し、200 mから300m付近までは先頭に立ってレースを引っ張った。その後は4〜5番手をキープする展開だったが、600mからカーブにさしかかるあたりで他の選手と接触してよろけ、インフィールドに数歩入ってしまった。
 7番目でフィニッシュしたが失格と発表された。当然、日本は抗議し、今回はその抗議が受け入れられた。西村は持ちタイムでは参加選手中11〜12番目だったという。そして格上の外国勢に対しても臆さず、自分の持ち味を発揮した。
 決勝は3本目のレースという点が影響したのか、ベスト記録からは約4秒遅れた。それでも、日本選手としては健闘の部類だろう。“日本人としては”という枕詞がとれるようになれば、真の国際レベルに到達したことになる。

 今回、銀と銅メダルは8個で金は2個。ユニバーシアード最多メダル数だという。しかし、2、3位は取れるが1位は取れない――ユニバーシアードや世界ジュニアでの日本の傾向である。いいところまでは行くが、あと一歩届かないことが多い。今回も女子長距離には馬家軍の強豪が出たりして、力の差と言えばそうなのだが、メダルで満足している部分もあったように思う。だが――。
 女子ハーフマラソンは7秒差で朝鮮民主主義人民共和国の選手が優勝した。銀メダルの大山美樹(立命大)のフィニッシュ後の第一声は「金じゃないー」だったという。日本の陸上界も、まだまだ捨てたものではない。