2001/5/26 東アジア大会最終日
男子4×100 mR、初のアンダーハンドパス
朝原欠場のコメント
男子4×100 mRは川畑伸吾、安井章泰、末續慎吾、石塚英樹のメンバーの日本が38秒93で、39秒29の中国を振り切った。中国も2走までは健闘したが(2走に100 m2位の陳海健を起用)、3走の末續が完全に逆転した。
バトンパスは、ナショナルチームとしては初めてアンダーハンドパスを試みた。
1走・川畑「ちょっと詰まりました。今年からアンダーでやることは聞いていましたが、実際の練習は大阪に来てからです」
2走・安井「もらうのは問題ありませんでしたが、渡す方がどん詰まりになって1回入れ損ない、とっさにオーバー気味で入れました」
4走・石塚「(直前に出場が決まり、安全策のパス)バトンは1回も合わせずに、流し程度でした。しかもアンダーは初めてでしたから」
アンダーハンドを採用した理由を高野進コーチは次のように説明した。
「日本チームとして出場する場合、どうしても安全策、つまり気味のパスになることが多いんです。つまったときにロスが少ないのは、アンダーの方でしょう。オーバーだと、つまったときに窮屈な感じになります。もらう方も肩の力が入りません。オーバーとアンダーのタイム差は、いろいろな調査で差はないとされていますが、日本チームの場合、個人的には利点があるかなと判断しました」
試験的意味合いもかねて、東海大の4×100 mRチームがすでに、今季何試合かでアンダーハンドでパスを行い、先の関東インカレでは38秒90の学生新をマークした。末續は「冬期練習のアップの時から、短いバトンを持って練習していました。自分が持っている所を相手の持つ所の、より近くに入れてやらないとダメなんです」と言う。
高野コーチは世界選手権への展望を「これからメンバーが決まってやっていけば、今日のメンバーになる可能性もありますが、日本記録(38秒31=1997年アテネ世界選手権&2000年シドニー五輪)更新の可能性は十分あると思います。伊東(浩司)君がリレーの目標はメダルだと言っていましたので、その意志を継いでメダルを目指せるように頑張ります」とコメント。
なお、4走を予定していた朝原宣治(大阪ガス)は、右脚付け根前部分の痛みのため、大事をとって欠場した。
朝原のコメント
「100 mのレース後は大したことはないと思っていました。昨日1日休養して、今日は大丈夫と思ってアップもしたのですが、直線は大丈夫なんですがコーナーの出口が不安だったので、大事をとって代わってもらいました。ケガの場所としては初めてです。連戦で全体的に疲れがあったのかもしれません。100 の決勝が変な感じの走りでしたが、疲労があって無理矢理もっていこうとしたからなのかもしれません」