2001/5/20 関東インカレ
女子5000m、藤永が3000mから“試験スパート”
400 m毎ペース分析表

 女子5000mは藤永佳子(筑波大2)の力が一枚上と見られていた。昨年の日本選手権のこの種目の優勝者で、4月の兵庫リレーカーニバルでは1万mで学生記録に0.06秒と肉薄する31分47秒82で2位。A標準を突破しており、高3時の99年セビリア大会に続く世界選手権出場の可能性が、かなり高くなってきた。
 そんな選手が現在の学生の中に混じったら…と思ったが、昨年終盤に復調し5000mで15分44秒7をマークした赤羽有紀子(城西大4)がいた。全日本大学女子駅伝1区(8.5km)では赤羽が、藤永に16秒差で快勝している。レースは予断が許されなかった。
 ところが、3000mを9分45秒(5000mなら16分15秒ペース)で通過すると同時に飛び出した藤永に、ついた選手はいなかった。200 mで4.6秒の差をつけ、独走態勢に持ち込んだ。明らかに、ここと決めてスパートしたのが見て取れた。
「今日はラスト2000mで勝負と、決めていました。東アジアが控えていますので、そこへの調整、練習の一環ということで出場しました」
 ペース表からもわかるように、スパーとした後の1000mは3分01秒、ラスト2000mは6分05秒である。
「もうちょっと(いいタイムで)行きたかったんですが、いっぱいいっぱいでした。本当は、3分00秒で行きたかったんです」
 国内の選考会のみならず、世界選手権本番を想定してのペース変化のトライアル的意味合いのあった、藤永の関東インカレだった。

関東インカレ女子5000mペース表
距離 トップ 400毎 1000毎 残り 2位 2位400毎
400 1.15.5 1.15.5
800 2.33.2 1.17.7
1000 3.12.1 3.12.1
1200 3.51.1 1.17.9
1600 5.09.1 1.18.0
2000 6.27.5 1.18.4 3.15.4
2400 7.46.7 1.19.2
2800 9.06.5 1.19.8
3000 9.45.2 3.17.7
3200 10.19.7 1.13.2 10.24.3 1.17.8
3600 11.32.4 1.12.7 11.42.2 1.17.9
4000 12.46.3 1.13.9 3.01.1 1000=3.04.0 13.00.7 1.18.5
4400 14.00.3 1.16.0 14.18.5 1.17.8
4600 14.37.4 400=1.12.9 14.56.4
4800 15.14.3 1.14.0 200=36.0 15.33.1 1.14.6
5000 15.50.27 3.04.0 16.10.01