2001/5/19 関東インカレ
100 mは好調・末續が快勝
しかし、またも向かい風


「またもや向かい風でした」
 決して落胆した声調ではないが、末續慎吾(東海大3)はレースを振り返り始めた。1つ前の種目だった女子100 mは向かい風0.6m。末續が10秒41で優勝した1部100 mは向かい風1.4m。末續にとって、100 mは5月6日の水戸国際以来。水戸での記録は10秒42。向かい風1.6mで好記録を出すチャンスをふいにしている。
 この日(今日)は本当に風向きが一定しなかった。100 mのレース前、ホームストレートのインフィールド側の吹き流しは向かい風だったが、外側、走幅跳ピット脇の吹き流しは追い風だった。先の記事で紹介した走幅跳も、風の計測地点と踏み切り地点の風が、必ずしも同じだったとは、言えないかもしれないのだ。
 しかし、末續は強かった。2位の奈良賢司(日体大4)に0.19秒差をつけた。
「調子は悪かったんですよ。大阪GP(5月12日・200 m)から帰ってきて、翌日に2本(4×100 mRアンカー)走って、疲れ取って、1日チョロっと(強めの練習)やって、マッサージや鍼の治療をやって、この大会です。どうかな、と感じていました。昨日も10秒31(+1.3)が出ましたが、もうちょっと出せると思っていたんです。でも、(今日は)約0.20秒差ですから、そんなに落ち込んでいませんね。追い風なら悪くても10秒2台は出ていますから。まあ、風はその時の運ですから、とにかく自分の走りをするだけです」
 今季、100 mに関しては「どんな条件でも10秒5を切ること」を目標にしている末續。その目標通りの好調さを持続していれば、どこかで10秒0台が出るかもしれないし、200 mでの好記録にも、結びつくだろう。