2001/5/19 関東インカレ
走幅跳にも風の影響!?

 風向きの女神に見放されたようにも見えたのが、走幅跳で今季7m97をマークしているの寺野伸一(日大4)だった。1回目7m42(−1.8)、2回目7m64(−0.9)、3回目7m65(−1.5)でトップに立ったが、このように風はすべて向かい。出場19選手の3回目までの全有効試技のうち、向かい風だったのは4パフォーマンスのみ。そのうちの3回が寺野の跳躍だったという超特大の運のなさだった。
 2位には三段跳高校記録保持者の渡辺容史(筑波大3)が、7m49(+1.2)でつけていた。寺野は4回目、5回目をパス。その間に、渡辺が4回目の7m65(+1.5)で並び(セカンド記録では寺野がリード)、5回目には7m69(+0.9)で逆転。さらには、跳躍順が1つ先の渡辺が、追い風4.3mを味方に付け、7m76のジャンプを見せた。
 そして、最終跳躍者の寺野の6回目。やっと追い風1.7mの中で跳ぶことができたが、7m66と1cm記録を伸ばしただけにとどまり、渡辺に名をなさしめた。
 寺野の不運は確かだが、決して渡辺のラッキー勝利ではない。水戸国際の三段跳もそうだったが、後半、確実に記録を伸ばしてくる。試合の最中に、技術的な修正ができる選手ということだろう。