2001/5/3
鈴木文、初めて日本選手間で敗れる!!
綾が61m15の日本歴代2位=学生新!!



 女子ハンマー投に、“その時”が訪れてしまった。4月29日の織田記念の記事と合わせて読んでほしいが、鈴木文(チチヤス乳業)がついに、日本選手に敗れたのだ。2投目の58m83で綾が日本人間ではリードしたが、4投目に試技順が先の鈴木が58m90で逆転。しかし、同じ4投目に綾が59m21を投げて再逆転。綾は5投目に59m52、そして6投目には日本歴代2位の61m15と記録を伸ばし、外国選手のK・ディマルコ(豪)をも逆転して優勝した。
「(初めて鈴木さんに)土をつけたというよりも、鈴木さんの調子が悪かったんだと思います。ずっと勝てませんでしたが、今日は運よく勝てました。次の試合はどうなっているか、またわかりません」
 4月7日に60m96と学生記録を更新している綾。日本記録更新が目標と口にしているが、長年この種目を牽引してきた大先輩への敬意は、十二分に持っている。
 綾は香川・飯山高校時代はやり投の選手。インターハイは県大会で優勝したが、全国へ駒を進めることができなかった。しかし、国体では8位に入賞している。「高3の世界選手権で室伏広治先輩を見て、進学したらハンマー投をやりたいと思いました。高校時代はなかなか力を発揮できなくて、大学に入ってからやっと、競技者になったという感じです。やり投とかでは身長や体重をなかなかカバーできませんが、ハンマー投は技術が占める部分が大きく、どちらかというと世界に近い種目だと思います」
 世界に近づくためには、あと85cm(世界選手権B標準)の記録の上積みが必要だが、現在の綾の勢いなら、十分に可能そうだ。