2001/2/27
昨日の記事の補足――独走を許した選手同士だが
優勝者とのタイム差に大きな差


 昨日の記事の補足というか修正です。
 86年ソウル・アジア大会の男子マラソンと、98年バンコク・アジア大会の女子マラソンのレースが、スタートから独走優勝と似ていることから、甲斐智子(デンソー)と谷口浩美(旭化成)をダブらせて紹介したわけだが、ちょっと強引だったかもしれない。
 ソウルでの中山竹通(当時ダイエー)の優勝タイムは2時間08分21秒、2位の谷口は2時間10分08秒でその差1分47秒。バンコクの高橋尚子(積水化)は2時間21分47秒、3位の甲斐は2時間35分01秒でその差は13分14秒。この違いは大きい。
 谷口は88年ソウル五輪も狙える位置にいて、実際、87年12月の福岡、88年2月の東京と選考レースに出場したが、甲斐はシドニー五輪候補には挙げられることはなかった。
 ただし、独走優勝した花形選手の引き立て役を演じてしまった点は共通している。昨日書いた、「谷口ほどの選手と比べるのは酷かもしれない。期待するのではなく、甲斐が同じ軌跡を描いたとしたら賞賛に値することだと、指摘するにとどめたい」との結論自体には、変更はない。