2001/2/26
名古屋国際女子マラソン(3/11)招待選手発表
注目選手が大挙出場
甲斐は“第2の谷口浩美”になれるか!?
特徴は、エゴロワ(ロシア)を除けば五輪代表や2時間26分未満の超大物選手がいない代わりに、注目選手が多数、出場することだ。個々に特徴を挙げていったら、とても一晩では書ききれないほどだ。
一番の注目選手は五輪連続5000m出場の市川良子と、今、乗りに乗っている三井海上の市河麻由美。この2人と好調が伝えられる松尾和美については、3月1日発売のスポーツ・ヤァ!に記事を書いているので、そちらをご覧ください。
ナンバー 選手名 所属 年齢 自己記録(大会名) 51 安部 友恵 旭化成 29 2°26′09″(94大阪国際1位) 52 松尾 和美 天満屋 26 2°26′15″(00ベルリン1位) 53 大南 敬美 東海銀行 25 2°26′58″(00名古屋国際3位) 54 下司 則子 九電工 27 2°27′41″(00ベルリン4位) 55 藤川 亜希 ラララ 22 2°27′42″(99大阪国際7位) 56 麓 みどり デオデオ 29 2°27′55″(00名古屋国際4位) 57 市河 麻由美 三井海上 24 2°27′57″(99名古屋国際2位) 58 甲斐 智子 デンソー 24 2°28′13″(98名古屋国際4位) 59 片岡 純子 富士銀行 30 2°28′20″(00東京国際5位) 60 大南 博美 東海銀行 25 2°28′32″(00名古屋国際5位) 61 小松 ゆかり サニックス 27 2°28′48″(98名古屋国際5位) 62 山内 美根子 資生堂 28 2°28′51″(00東京国際7位) 63 市川 良子 JAL 24 2°29′29″(98大阪国際5位) 64 五十嵐 ひろみ ホクレン 30 2°29′39″(00ベルリン7位) 65 寺崎 史記 デオデオ 28 2°30′42″(99ベルリン6位) 66 小出 正子 積水化学 27 2°30′50″(00東京国際9位) 67 草萱 昌子 松下通信 29 2°33′47″(00名古屋国際12位) 68 小塚 文乃 あさひ銀行 23 2°33′56″(99名古屋国際6位) 69 村田 史 日本生命 25 1°09′26″(00全日本実業団ハーフ3位) 70 永山 育美 デンソー 26 1°09′28″(01丸亀ハーフ1位) 71 岡本 幸子 沖電気宮崎 26 32′06″42 (00日本選手権一万1位) 1 ワレンティナ・エゴロワ RUS 37 2°23′33″(94ボストン2位) 2 田 梅 CHN 29 2°28′15″(96北京国際3位) 3 エレーナ・マカロワ BLR 32 2°29′12″(99ドゥルス1位) 4 マリー・セーデルストレム SWE 40 2°33′05″(00名古屋国際10位) 5 ダグマール・ラベンシュタイナー AUT 37 2°35′42″(00アムステルダム3位) 6 ドロタ・グルツァ POL 30 2°37′23″(00ポツナニ1位) 7 ミハエラ・ボテザン ROM 25 1°10′07″(00ルーマニアハーフ1位) 8 ナタリア・ベルクト UKR 26 1°12′44″(00シュチェチンハーフ1位)
ちょっと変わった見方をしてみたい。必ずしも今回のマラソンと限定する必要はないが、甲斐智子に第二の“谷口浩美”の可能性を感じている。1986年ソウル・アジア大会を思い出してほしい。中山竹通(ダイエー)がスタートから独走し、2時間8分台で圧勝 。谷口浩美(旭化成)が2時間10分台で2位。そう、98年バンコク・アジア大会の女子マラソンとかなり状況が似ているのだ。高橋尚子(積水化学)が独走で優勝(2時間21分47秒の日本最高)し、甲斐が3位になったレースに。
中山は87年福岡で、88年ソウル五輪代表を独走で決めた。高橋尚子もシドニー五輪選考会の2000年の名古屋で、後半独走で五輪代表を決めた。中山は五輪メダリストではないが、88年ソウル、92年バルセロナと連続4位。決してメダリストに劣る成績ではない。
注目したいのは、86年アジア大会で中山に独走を許した谷口が、88年のソウル五輪代表は逃したものの、その後は91年世界選手権金メダリスト、92&96年五輪2大会連続代表に大きく成長している点だ。
谷口ほどの選手と比べるのは酷かもしれない。期待するのではなく、甲斐が同じ軌跡を描いたとしたら賞賛に値することだと、指摘するにとどめたい。
その他では、初マラソンの永山育美、昨年の日本選手権女子1万m優勝の岡本幸子らのトラック強豪選手に注目が集まる。岡本選手は、主催者発表の表には1万mのタイムが記載されているが、マラソン経験はある。少なくとも1回は。96年大阪で初マラソンの記事を書いた記憶があるのだ。
一般参加選手も、公式サイトで確認できる。
陸上競技マガジン3月号にも紹介したが、3週間間隔で3回のマラソンを走る杉原愛(大塚製薬)が、自身の殻を破ることができるかどうか。小出門下からは、大阪からスライドさせた逸見八重子と赤木純子が出場する。