2001/2/22
横浜国際女子展望記事第３弾
シドニー五輪代表の川上＆高橋
同学年コンビの決定的違いとは

　ともに99年はセビリア世界選手権、2000年はシドニー五輪１万ｍに出場と、共通点が多いようにも見える川上優子（沖電気宮崎）と高橋千恵美（日本ケミコン）だが、実は調子の波が完全に１年ずれているのだ。下の表を見てほしい。

	１万ｍ記録		国際大会１万ｍ戦績
	川上	高橋	川上	高橋
1995		32.08.97		世界選手権5000ｍ予選落ち
1996	31.20.19	32.03.61	五輪７位
1997	31.26.67	31.38.42	世界選手権5000ｍ15位	世界選手権10位
1998	31.39.35	31.27.57	アジア大会１位	アジア大会３位
1999	31.43.09	31.27.62	世界選手権12位	世界選手権５位
2000	31.09.46=日本新	31.52.59	五輪10位	五輪15位

　高橋は予選落ちしたとはいえ、95年に世界選手権へデビュー。翌96年は川上が初めて１万ｍに進出したにもかかわらず、持ち味の勝負強さを発揮してあれよあれよと言う間に五輪７位入賞。一方の高橋は最終選考会の日本選手権は１万ｍで11位と完敗。
　97年の川上は記録だけ見ると悪くないが、アテネ世界選手権は5000ｍで今ひとつ。本人も何かの記事で、調子がよくない年と言っていた。高橋は世界選手権で10位と好走。世界が見えてきた。ところが翌98年は川上の勝負強さがバンコク・アジア大会で爆発し、高橋はゴール前でもたもた。
　だが、99年のセビリア世界選手権は弘山晴美（資生堂）４位、高橋５位と日本３選手中２人が入賞したのに、川上だけ暗い顔だった。そして2000年は、前年五輪代表に内定していた高橋が故障で出遅れたのに対し、川上は７月に日本新。五輪でも川上が上に来た。
　つまり、奇数年は高橋が、偶数年は川上が調子がよく、そろっていい年がないのだ。
　そんな２人が五輪翌年の横浜で、同じチームを組む。