2001/1/23
別大マラソン招待選手発表、50回記念大会は豪華メンバー
注目はシドニー五輪代表の川嶋、前回優勝の榎木、そして初マラソンの岩佐
別大マラソン(2月4日)の招待選手、海外5人、国内15人が発表された。50回記念大会のため招待選手は例年より華やかで、日本人トップで2時間09分59秒以内ののの選手
は自動的に世界選手権代表に決定する。
自己ベスト記録と選手は以下の通り。
<海外>
2.08.31. ワンデレイ・リマ(ブラジル)
2.08.48. ウイリー・チェルイヨット(ケニア)
2.09.36. アンドルーズ・クール(南アフリカ)
2.08.30. ディオニシオ・セロン(メキシコ)
2.11.52. ホアオ・ロペス(ポルトガル)
<国内>
2.09.04. 川嶋伸次(旭化成)
2.09.11. 清水 昭(杵築東芝)
2.09.23. 真内 明(旭化成)
2.10.44. 榎木和貴(旭化成)
2.10.56. 徳永大輔(カネボウ)
2.12.14. 千葉信彦(雪印)
2.12.19. 小倉幸康(カネボウ)
2.08.50. 実井謙二郎(日清食品)
2.13.46. 西田隆維(エスビー食品)
2.13.38. 澁谷明憲(カネボウ)
2.11.28. 倉林俊彰(YKK)
2.14.10. 柳橋友冶(西鉄)
2.14.15. 近藤重勝(エスビー食品)
2.14.28. タデッセ・ゲブレ(テクモ)
1.02.18. 岩佐敏弘(大塚製薬)*ハーフマラソンの記録
見出しには川嶋、榎木、岩佐の3人の名前を挙げたが、実は3人に絞るのは断腸の思いだった。どの選手にも注目ポイントはあるのだ。
清水昭は3年前の別大で9分台をマークして一躍、脚光をあびたがその後は鳴かず飛ばず。“原点”ともいえる地元のレースで再起を図る。
真内明は97年びわ湖で9分台をマークし、旭化成再興のきっかけをつくった選手。ところが五輪選考の昨年のびわ湖は、14位で、選考の俎上に上がれなかった。真内も大分は地元だ。
榎木は昨年、2回目のマラソンで別大制覇。そういえば、清水も3年前の別大は2度目のマラソンだった。旭化成の偉大な大先輩・谷口浩美は、小林高の超偉大な先輩でもある。
徳永は35歳の大ベテラン。現役の“サブイレブン”ランナーでは、マラソン出場回数が一番多いかもしれない。2時間11分、12分台の数はかなり多く走っているはずだ。8分台、7分台をだすような爆発力はないかもしれないが、貴重かつ個性のある選手だと思う。
千葉は3月で休部する雪印の中心選手。12月の福岡がスノーブランド最後のマラソンとなるはずだったが、体調が悪く、ダメージを軽くするため途中棄権して、2カ月のインターバルで別大に挑戦する。
小倉幸康は九州のマラソンと相性がいい。
実井謙二郎はアトランタ五輪代表で日本選手手中最高タイムの持ち主。アトランタ五輪以後まったくいいところがないが…。
西田の名前の隆維はたかゆきと読むが、仏教の世界で意味のある言葉。駒大の仏教学科卒業。学生時代のケガの治し方は、「牛乳を飲む」(西田)ことだった。
澁谷はカネボウ期待の若手。23歳。知名度は野口英盛(順大)の方が高いが、力的には澁谷の方がちょっと上だろう。なんで野口と比べたかは明々白々。清風高のOB同士だから。月陸バトンパスに登場か?
倉林は95年の世界選手権代表。すでに34歳だが昨夏の北海道マラソンは2位で、まだまだやれる。
柳橋は29歳だが、昨年の別大で自己記録。
近藤は神奈川大時代の山登り選手の世間的認識を、早く払拭したいところ。ハイペースにならなければ大幅自己新の可能性あり。
最後に初マラソンの岩佐。1万mでシドニー五輪A標準を突破したスピードランナーだ。初マラソン日本最高は、バルセロナ五輪銀メダルの森下広一が91年のこの大会でマークした2時間08分53秒。当時、初マラソン世界歴代2位だった。それ以前にも、ソウル五輪トラック代表だった米重修一が90年のこの大会で、古くは小沢欽一や服部誠もこの大会で初マラソン日本最高を出している。初マラソンに関しては由緒ある大会だ。
別大マラソンの展望は、2月1日発売の「スポーツ・ヤァ!011号」に記事を書きます。そちらもぜひご覧ください。ちなみに、西田選手を中心に書く予定です。このページで西田選手のことに詳しく触れていないのは、そのためです。