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【先週の“MIP”】 先輩・松下と同記録で走った駒大6区・吉田
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 MIPはMost Impressive Performanceの略、日本語に訳せば「最も印象に残ったパフォーマンス」。ただし、ここでは客観性よりも、ライター寺田が見た主観的な判断で選んでいます。今回は、1月3日の箱根駅伝6区で吉田繁選手の59分21秒を選びました。往路優勝の神奈川大を抜いてトップに躍り出たから、とか、初出場で区間2位だったから、という理由ではありません。駒大で前回6区を務めた松下龍治とまったく同タイムで、その2人が同じ高校(熊本・鎮西高)の出身だからです。

 同じ大学の選手が2年連続で同じタイムという確率はどのくらいあるだろうか。2人の力から(かなり強引に)推測して、6区のタイムが59分00秒から59分59秒の間に収まるとすれば、2年連続して同記録となる可能性は1/60。難しいのは、その2人が同一高校出身という可能性を計算することだ。
 鎮西高の楢木野亮二先生が駒大出身、松下が駒大1年目から活躍していたことから、1年後輩の吉田が駒大に進学する確率は、3/4はあったと仮定しよう。同じく1年後輩の村田義広は大東大に進学しているのだから、3/4まではないんじゃないかという意見もあろうが、吉田が仏教学部という点から、進学先は限られてくるのだ。
 そして今回、吉田が6区を走る可能性がどのくらいあったか。各種展望雑誌にも記載がないし、本人もレース後に言っているように、吉田は1万mの持ちタイムがない。ということは、完全な“山要員”。その山要員が5人いたと仮定すれば、吉田が6区を走る可能性は1/10、いや…1/5としよう。

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