2002/7/5 パリ・ゴールデンリーグ
福士、3000mで8分44秒40の日本新!
「出ちゃいました。産みました」

 ゴールデンリーグ・パリ大会、サンドニ国際が7月5日、パリ・サンドニ・スタジアムで行われた。小雨の降るなかトラック最初の種目として行われた女子3000mに出場した福士加代子(ワコール)は、ハイペースで飛ばす先頭集団の最後尾に果敢につけ、400 mを69秒で通過。2周目以降、8人の先頭集団から徐々に離されたが、1600mまでは1周69秒前後のラップをキープ。2400mまでが72秒と落ちてヒヤッとさせたが、2800mまでを70秒6と持ち直し、最後の1周も69秒2と、国内で見せたラストの強さを海外のグランプリでも発揮して、8分44秒40でフィニッシュ。
 弘山晴美(資生堂)が94年にマークした8分50秒40の日本記録をちょうど6秒更新した。1000m毎の通過は以下の通り。
距離  通過   スプリット
1000  02:52.8  02:52.8
2000  05:48.1  02:55.3
3000  08:44.4  02:56.3

福士加代子コメント
「出ちゃいました。生みました。昨日、監督と出産の話をしていたんです。日本記録(ペース)なんてわからなくて、ゴールしてから知って“あっ、出ちゃいました”って。1000mを2分50秒ちょっとで通過したのまでは覚えているんですが、そのあとのタイムは(どのくらいのペースなのか)まったく、わからなくなってしまいました。去年、ローザンヌで最下位になったリベンジができました」
フィニッシュ後の写真表情 Vサイン

 なお、男子100 mの朝原宣治(大阪ガス)はスタートで出遅れ、10秒26(+0.4)で8位。400 mHの為末大(大阪ガス)は48秒88で6位。2人とも、表面的な記録だけではわからない部分もあるので、そのあたりは後日、記事にする予定。

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