エチオピア強し!!
男子は1区から完封勝利、女子は後半で逆転
日本女子11連覇ならず

総合成績男子 女子  区間賞一覧(男女)

 2002国際千葉駅伝(特別協賛:ライフ)は11月23日、千葉市の県総合運動場陸上競技場を発着点とする42.195kmのコースに、男子16チーム、女子15チームが参加して行われた。
 13時10分スタートの男子は5区間で行われ、1区でトップに立ったエチオピアが、2区の世界クロスカントリー2冠のベケレで独走態勢を固め、その後も4区を除く全区間の区間賞を独占して圧勝した。優勝記録の1時間57分56秒は、従来の大会記録(1時間58分46秒=91年オーストラリア)を大幅に更新するもの。
 日本は1区・山口洋司(NEC)が8位のスタート。2区・岩水嘉孝(トヨタ自動車)が区間2位の走りで7位に、3区・三代直樹(富士通)も区間2位で3位に浮上した。4区・佐藤敦之(中国電力)が13分37秒の区間新で、エチオピアの区間賞独占を阻止。アンカーの5区・油谷繁(中国電力)がケニアに追いつき並走したが、最後にギタヒ(日清食品)に突き放された。
 13時20分スタートの女子は6区間。2区・福士加代子(ワコール)の区間新の走りで日本が先頭に浮上。3区、4区とトップを保ったが、4区からエチオピアが猛追。5区で逆転を許し、そのまま逃げ切られた。11連覇は逃したが、日本の各区間の区間順位は5・1・2・2・4・3。ブレーキなく力を出し切った。
 エチオピアの優勝タイムは2時間14分07秒で歴代4番目。日本の2時間14分42秒は歴代6番目、日本チームとしては4番目だった。
 最優秀選手には、男子は2区で区間2位を51秒も上回り、エチオピアの独走態勢を築いたベケレ、女子も2区で区間新の快走を見せた福士が選ばれた。

佐々木精一郎監督(女子)コメント
「今年は主力を若手に切り換えたレースだったが、5000m平均が14分台に迫るエチオピアと互角に戦うことができた。11連覇はできなかったが、内容的には良かったと思う。福士は2区で、力通りのものを出してくれた。若い選手も、トラックとかでさらに頑張ってくれると思う」

福士加代子コメント
「今日は体が軽くて、すごくよく走れました。この頃、アップから軽いんですよね。このまま故障しちゃうんじゃないかと思うくらい。監督からの指示は、1km3分で押していけ、でした。最初の1kmと2.5kmでしかチェックできなかったんですが…。1kmは2分55〜56秒、中間点は7分30秒。最初の1kmが速かったのは、体が軽かったためと、前に人がいたからだと思います。中間点は、ちょうどいいペースだったと思います。11連覇したかったんですが、あんまり連覇連覇と言っていたら疲れますからね」

佐藤敦之コメント
「今日の走りは、自分で名付けたところの“ほほ笑み走法”。硬くなる癖があって、それを改善するため、レースを楽しむ気持ちを持つことにしたんです。それを意識して走っていたら、自然と笑顔になりました。試合では中国実業団駅伝から、厳密に言うと10月終わりの広島県実業団駅伝からです。まだ、調子のいいときだけしかできないんですが。
 今日の目標はケニア・エチオピアに食らいつく走りをすることでした。雲の上の相手と思ってしまったら、とても世界では戦えません。ケニア選手には失礼ですが、日本に来ている選手はある意味、2軍。たかが2軍という意識で頑張らないと、世界では勝てません。
 三代(直樹・富士通)さんがいいところで持ってきてくれたので、気持ちよく走れました。区間賞はオマケみたいなもの。もっともっと、上を目指さないといけないと思います。これからも試合が続きますが頑張ります」


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